こちらがフルオートの状態です。
トリガーを引くとディスコネクターを押し上げ、ディスコネクターと接続されたシアー(図グリーン)がシーソーの用に動くことでシアーの上にあるボルトガイド(図ピンク)との接触が断たれます。
ボルトガイドはファイアリングピンと固定されているため、ボルトガイドが前後するとファイアリングピンも前後し続けます。
こちらがセミオートの状態です。
セレクターを180度回転させるとセレクターがシアーを横から押し、トリガーを引くとディスコネクターがトリガーの内側に落ち込みます。
これによりシアーが上昇してボルトガイドの動きを止め、セミオートで発射されます。
ボルトガイド下面のシアーが掛かる凹みは前後に二か所あり、前の凹みにシアーが掛かるとオープンボルトの状態で停止し、後ろの凹みにシアーが掛かるとクローズドボルトで停止します。
後ろの凹みでシアーが掛かった状態(クローズドボルト)で再度トリガーを引くとボルドガイドが前進し、連結されたファイアリングピンが前進して撃発します。
セミオート時はトリガーを引くと直ぐにシアーが上昇して前進したボルトガイドの後部の凹みにシアーが掛かるため、ボルトガイドが前進した状態で停止します。
このときシアーが横から押されているため、ボルトガイド前部に位置する凹みにシアーが掛からず、発射毎にボルトが閉鎖した状態で停止します。
>マガジンを左側面から挿入する設計ですが、そのせいでバランスが悪くなってしまいます。なぜそうなったのでしょうか?
FG42はパラトルーパー用として開発され、ライフルとライトマシンガンを兼用するコンパクトなマシンガンとして設計されました。
そのため可能な限り全長を短くする必要があり、マガジンを横に配置してマガジンの前後幅分だけ短縮することに成功しています。
もし銃身を切り詰めてしまうとガス圧が不足し作動が困難になりますし、ガスポートはハンドガードのギリギリの位置まで後方に配置しているため、これ以上後方に配置すると作動不良を起こします。
現状で既にガスポートの配置が後方に寄りすぎているため、FG42では薬室にテーパーを設けず円柱状にすることで薬莢の膨張による摩擦を利用してボルトの解放を無理矢理遅らせるといった特殊な設計になっています。
また、ストックを折り畳むことができれば良いのですが、リコイルスプリングやボルトが入っているためそれも不可能となり、最終的にマガジンを横に配置させることで解決しています。
マガジンハウジングが横方向に配置されているため泥などの異物が侵入しやすくなり、マガジンの挿入口にダストカバーを備え付けて対処している特徴があります。