銃撃犯にどのような動機や目的があるかは事件発生から時間が経過した後や事件後に判明することが殆どのため、警察は早急に被害拡大防止や銃撃犯の無力化することが求められます。
その点で警察側にとって銃撃犯に移動されることが最も厄介で対処が難しくなるため、先ずは一か所に留めて交渉や無力化後の確保が目標になります。
警官を狙った有名な銃撃事件では2016年にバトンルージュとダラスで発生していますが、バトンルージュの事件では逃走中の銃撃犯をSWATが100ヤードの距離からAR15で射殺し、ダラスの事件では追い詰めた銃撃犯との交渉が決裂したためロボットアームの先に付けたC4爆薬で爆殺しました。
どのような方法で解決するかは状況や現場の判断によって異なり、特にアメリカでは警察署によってポリシーが異なるため対処法に地域差があります。
ある地域では陸と空から全力で追跡する場合もあれば、他の地域では空からの追跡をメインにし犯人が降車後に包囲網を狭めて確保するところもありますし、また状況によって対処法を全く変更することも行われています。
しかしライフルに対してはライフルで対処されるのが通常です。
統計では法執行機関員の殉職者のうち少なくとも25%以上がライフルが原因となっており、火力の強いライフルは脅威になり、ハンドガンでの対処は困難です。
アメリカの法執行機関は1986年のマイアミ銃撃事件や1997年のノースハリウッド銀行強盗事件でライフルの重要性が認識され、こうした事件の影響でパトロールライフルの普及が進み、2001年の911テロの影響による膨大な予算によって装備内容が広く充実しました。
現在ではパトカーにライフル弾対応のバリスティックシールド(防弾盾)を装備する警察も増えていますが、その反面、バリスティックプレートなどの重装備化に対しては「ミリタリースタイルが市民に威圧感を与える」といった政治的懸念もあり躊躇するところも多々あります。
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