ベレッタ92の強度面について、今でもたま~に否定的な意見を見かけます。
デザインの関係で確かにロッキングブロック近くが強度上の弱点とは聞きますが、そもそも自動拳銃はスライドとリコイルスプリングが消耗品みたいなものですし、一定弾数毎に特定の消耗部品を交換しながら使うのは、実質的には他の機種と同じで全く当たり前の事ではないかと思ったのです。
有名すぎて「ベレッタはスライドが割れる」とよく言われるようになっていしまいましたが、使いこんだらスライドが割れて交換なんて1911でもグロックでも当たり前のことですし…
管理人さんは実際にM92ユーザーだったとのことですが、消耗部品の交換ペースがM92では妙に早かったり、特定のパーツだけ頻繁に破損したりといったことは…流石に無いですよね?
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ご指摘の通りです。92Fだけ交換ペースが早いといったことはありません。
どんなに信頼性が高いピストルでも数千発発射後に少しずつ問題が出てくるのは同じです。
以前に「ブリガディアスライドの恩恵について」でも回答しましたが、部品交換時期はある程度予測できますので、実用上の問題はありません。
スライドが割れたのは高圧な弾薬を大量に消費した初期の時代の話ですので、現在ではスライドやロッキングブロックの設計変更により問題点を克服し、信頼性の高いピストルに仕上がっています。
私が所有していた92Fも非常に快調で、問題が出たのはマガジンだけです。
マガジンはマガジンリップの変形やスプリングのヘタリが原因でしたが、ベレッタに限らずどのピストルでも、スプリング類は数千発発射ごとに交換した方が安定した射撃を行えます。
特にリコイルスプリングとマガジンスプリングは最初に対応射撃数に達し、これは私が所有していたキンバー1911やCZ52も同様でした。
消耗パーツを定期的に交換しながら使用すれば、ジャムの確率は非常に低くなります。
私はベレッタ92FSの信頼性はグロックや1911より高いと感じていますが、不満な点を挙げるとすれば、「スライド上のセイフティレバーの操作性の悪さ」と「トリガーの精度」にあります。
シングルアクショントリガーがもう少しシャープであれば、更に高い評価を得ていたかもしれません。