ニッケルめっきは古くから防錆処理として銃に使用されると同時に、見た目の美しさも魅力で好まれていました。
しかし現代では優れたコーティングや表面処理が数多く存在しているので、今となっては見た目の美しさ以外に特に使用する目的はありません。
掃除が面倒なのはある意味その通りです。
銃をクリーニングする際にはガンオイルの他に鉛や銅を溶かすソルベントを使用します。
ソルベントによってはニッケルを侵す製品もあり、この場合はソルベントを使用後に必ず全て拭き取ってからガンオイルで油膜を張るといった作業が必要になります。
ですが、ソルベントの注意書きには「金属を侵さない」と表記されているものもあり、こうした製品はニッケルめっきの銃に使用しても問題ないことが多いです(事前確認が必要です)。
また浸透性のガンオイルでは、ニッケルめっきが剥がれた箇所から浸透すると周囲のめっきも弱くなる可能性が指摘されていますが、そんなことは気にせずにWD40をガンガン使っているユーザーも多いですし、それで今まで何の問題も無いというユーザーもいます。
慎重なユーザーは、博物館で装飾品を磨くのに使用するワックスで磨いたりもします。
私が昔耳にした話では、大昔のS&Wのニッケルめっきリボルバーは、ニッケルめっきを施す前に下地として銅メッキを施していたので、銅を溶かすソルベントを使用すると弱った箇所から浸透してめっきが剥がれると聞いたことがありますが、確認していないので本当のところは分かりません。