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デザートイーグルは片手で撃てますか?銃の反動の大きさを解説

銃の画像
画像出典:impactguns.com

デザートイーグルを片手で射撃することは可能でしょうか?

本記事ではこの疑問について解説します。

デザートイーグルは片手で撃てる?

次の質問を頂きました。

デザートイーグルには357マグナム、44マグナム、50AEの三つの口径がありますが、この3つのうち、片手で射撃可能な物はあるのでしょうか?

基本的にすべての拳銃(ハンドガン)は片手で撃てるように設計されています。

Video courtesy of Barone Lab.

デザートイーグルで使用されている.357マグナム、.44マグナム、.50AEについては、どれも片手で撃つ事が可能です。

「マグナムを撃つと肩がはずれる」と言われることがありますが、これは都市伝説です。

デザートイーグルの反動の大きさ

デザートイーグルの反動がどれぐらい大きいのか?

この疑問については、当サイトで公開している反動計算機を使用して求めることができます。

デザートイーグルの反動の大きさを求めるには、「使用弾薬」と「銃の総重量」を元に計算します。

なぜなら、反動の大きさはこれらのバランスが大きな要素となるからです。

同一条件下で同じ弾薬を使用した場合、銃が軽いほど反動が強くなり、銃が重いほど反動が弱くなります。

拳銃弾比較画像
50AE(左端)画像出典:Wikipedia

デザートイーグルで使用される.50AE弾という規格の弾薬には、様々なバリエーションが存在し、実際の反動の大きさは「弾頭重量」「弾速」「装薬の種類」「装薬量」「装薬速度」などの値によって異なります。

  • 弾頭重量:300グレイン
  • 銃口初速:1,550 fps
  • 装薬重量:28グレイン
  • 装薬速度:5,600 fps

仮に、.50AEのデータを以上と仮定し、デザートイーグルの総重量を3.9ポンド(1,769グラム)とした場合、これを計算すると以下の結果になります。

  • 反動速度:22.78 fps
  • リコイルエナジー:31.44 ft-lbf(4.35 kgf・m)
モデル弾薬反動速度リコイルエナジー
デザートイーグル.50AE22.78 fps31.44 ft-lbf
S&W 29 4inch.44マグナム24.85 fps26.29 ft-lbf
コルトパイソン 4inch.357マグナム14.78 fps8.92 ft-lbf
コルトM1911A1.45ACP12.09 fps5.46 ft-lbf
ベレッタ92FS9x19mm10.67 fps3.75 ft-lbf
M4カービン5.56x45mm7.14 fps5.07 ft-lbf
AK-477.62x39mm7.77 fps7.15 ft-lbf

正常な人間の骨は600 kg(約1,323 lbf)の力に耐えられると言われています。

デザートイーグルの反動は、この強度に比べて十分小さいため、反動で骨が折れる心配はありません。

私の計算ではデザートイーグルの反動は約426.8 ニュートンと推定され、デザートイーグル.50AEの5倍の反動が生じると「骨折するかもしれない」と危惧します。

(骨粗しょう症患者の場合は、デザートイーグルの2倍の反動で骨折する可能性があるかも・・・?)

いずれにしても、大人の健常者が片手で射撃しても怪我をするような反動ではありません。

そもそも、両手でハンドガンを保持しても、反動の大半は片手で受けることになります。

私は米国でマグナムハンドガンを数多く射撃した経験があり、手の皮が剥けた経験もありますが、片手で射撃しても反動で手首や腕を負傷したことは一度もありませんでした。

人によっては注意が必要

銃の画像
画像出典:vicdougle

デザートイーグルに限らず、反動が大きい銃は射手の体重や射撃経験の有無によっては不向きな場合もあります。

特に射撃経験のない女性や子供の場合、.357マグナムや.44マグナム弾以上は精神的、肉体的負担が大きい傾向があります。

強い反動を苦痛に感じ、甘いグリップが原因で銃を落としたり、マズルジャンプ(銃口の跳ね上がり)によって銃が射手の顔や額に衝突し怪我をする恐れもあります。

しかし、正しい射撃方法(グリップ方法)を教わっていれば、ほとんどの場合どの口径のハンドガンでも片手で撃つ事は問題はないでしょう。

ただし、これは「発射可能」という意味であって、必ずしも「コントロール可能」「ターゲットに命中可能」という意味ではありません。

強い反動の銃を使いこなすにはトレーニングが必要です。

射撃初心者は最初から強い反動の銃を射撃するのではなく、低反動の銃から始めて徐々に反動に慣れることをおすすめします。

銃の撃ち方については以下の記事「銃の正しい撃ち方」をご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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