エアガン用弾道計算機|BB弾の落下量・ホップアップを高精度シミュレート

エアソフトガンと空気銃の弾道を「見える化」する高精度シミュレーターです。

BB弾の落下量、ホップアップの効き具合、風によるドリフトまで、入力した条件に応じてリアルタイムで軌道を再現します。実射データを基準に調整された物理モデルにより、フィールドでの挙動に近い弾道を誰でも簡単に確認できます。

簡単な使い方ガイド

  1. モードを選択する:画面上部のスイッチで「エアソフト」または「空気銃」を選択します。
  2. 弾種を選ぶ:プリセットメニューから、使用するBB弾(0.20g、0.25gなど)やペレットを選択します。
  3. グラフと表を確認:入力値に合わせて、弾道グラフと距離ごとのドロップ量(落下量)が即座に表示されます。

エアソフト 空気銃
プリセット選択時は自動設定 (Sphere/GA推奨: 0.022〜0.046 / G1: 0.060〜0.085)
0 = ホップアップ無効。典型値: 10,000〜30,000 RPM。空気銃モード時は無効。
環境設定
距離
(m)
落下
(cm)
ドリフト
(cm)
速度
(m/s)
エナジー
(J)
飛翔時間
(sec)

更新履歴
  • 2026年2月26日:正式公開
    • 数値計算アルゴリズムの最適化による動作の軽量化。
    • 管理者向けデータ校正機能の追加。
    • 回転減衰係数の導入による長距離弾道の再現性向上。
    • メートル法およびヤード・ポンド法の動的切り替え機能の実装。
    • CSV形式での計算結果エクスポート機能の追加。
    • モバイル端末における表示レイアウトの最適化。
    • エアソフト(BB弾)と空気銃(ペレット)の計算モード切り替え機能の搭載。
    • プリセットデータの拡充およびサイト高補正機能の実装。
既知の仕様上の制約
  • 銃身内での加速プロセスや内部弾道学(バレル長の影響等)については計算対象外。
  • 弾丸の変形や、飛翔中の極端なジャイロ効果による不安定挙動は非考慮。
  • 風速は飛翔経路全体で一定と仮定。
  • 地形による複雑な上昇気流や、銃口付近の乱流による影響は計算に含まず。
  • 微小時間ステップによる逐次積分(オイラー法)を採用。
  • 数値計算上の微細な累積誤差が生じる可能性があるが、実射距離(〜100m)における実用上の精度は確保済み。
  • BB弾の回転数は一定の減衰率で計算。
  • パッキンの材質や温度変化に伴う「回転のかかり方のムラ」といった物理的不確定要素はシミュレート不可。

目次

使い方ガイド(詳細)

このツールは、弾丸の重量や初速、環境条件を元に、飛翔中の弾道を精密にシミュレートします。

以下に、使い方の手順をステップバイステップで説明します。

STEP
基本モードの選択

まず、計算したい銃の種類と使用する単位を設定します。

画面上部のスイッチで「エアソフト」または「空気銃」を選択します。

  • エアソフトBB弾(球体)専用の計算モデルを使用し、ホップアップ(回転)の影響を考慮します。
  • 空気銃ペレットやスラッグ弾の計算モデルを使用します。
  • 単位系の選択「メートル法(m, g, m/s)」または「ヤード・ポンド法(yd, grain, fps)」を選択します。

詳細表示」にチェックを入れると、結果にマズルエナジー飛翔時間が追加表示されます。

STEP
弾丸の設定(プリセットまたは手動入力)

使用する弾丸のスペックを入力します。

選択ボックスから、よく使われるBB弾(0.12g〜0.30gなど)やペレットの種類を選ぶと、重量や弾道係数(BC)が自動入力されます。

  • 手動調整プリセットにない場合は、スライダーまたは数値ボックスで直接入力してください。
  • 弾重量弾丸の重さ。
  • 初速銃口から出た直後の速度。
STEP
銃と射撃条件の設定

スコープの位置やターゲットとの距離を設定します。

  • サイト高銃身の中心からスコープ(照準器)の中心までの高さ。
  • ゼロイン距離照準が弾道と一致する(狙い通りに当たる)距離。
  • 表示最大距離・表示間隔表やグラフに表示したい範囲を設定します。
STEP
弾道係数 (BC) モデル設定
  • 抗力モデル:Sphere、GA、G1を選択可能で、エアソフトモードではSphereで固定されます。
  • 弾道係数 (BC) :空気を切り裂く能力。数値が高いほど減速しにくくなります。
  • Sphere はエアソフトガンで使われる BB 弾のような球体を前提にした抗力モデルで、球体特有の強い空気抵抗と減速の仕方を正確に再現できます。BB 弾は非常に軽く、形状も完全な球体であるため、一般的な実弾モデルでは減速が正しく表現できませんが、Sphere を使うことで実際の飛距離や失速のタイミングに近い弾道を計算できます。
  • GA は空気銃ペレットやスラッグのように、頭が丸く後端がスカート状に広がる形状を基準にしたモデルです。ペレットは球体とは異なる空力特性を持ち、速度帯によって抗力の変化が大きくなるため、G1 では誤差が大きくなります。GA はその形状に合わせた抗力曲線を持つため、ペレットの減速挙動をより正確に再現でき、空気銃の弾道計算でよく使われています。
  • G1 は平底で丸みのある古典的な実弾形状を基準にしたモデルで、多くの弾丸の BC 表記に使われていますが、BB 弾やペレットのような軽量弾には適合しません。形状が大きく異なるため、速度が落ちるにつれて実際の減速とのズレが大きくなり、特に軽量弾では飛距離や落下量を過小評価する傾向があります。
STEP
ホップアップの調整(エアソフトモードのみ)

エアソフトガンの場合、ホップアップによる浮き上がりを調整できます。

  • ホップアップ回転数 (RPM): スライダーを動かして、バックスピンの強さを調整します。

入力された初速に対する理論上の最大毎分回転数(ホップアップパッキンとBB弾が一切滑らない状態)が上限になります。そのため、現実ではあり得ない回転数を出すことができます。(通常は8,000~30,000RPM)

STEP
環境条件の入力(より精密な計算のために)

気象条件による空気密度の変化を考慮します。

  • 風速:横風による弾道のズレ(ドリフト)に影響します。
  • 風向風向は時計方向です(例:3時が右から吹く風)。数字がマイナスになっている場合は、弾が左へ流されていることを意味します(右はプラス)。
  • 標高:標高が高いほど気圧が下がり、空気密度が低下します。抵抗が減るため、同じ弾でも平地より高地のほうが遠くまで飛びます。
  • 気温気温が高いほど空気は膨張して密度が下がり、抵抗が弱くなって弾道が伸びます。低温では空気密度が上がり、抵抗が増えて落下が大きくなります。
  • 湿度:湿度が高いほど空気中の水蒸気が増え、乾燥空気より軽くなるため空気密度はわずかに下がります。影響は小さいものの、湿度が高い日は理論上わずかに弾が伸びます。
STEP
計算結果の確認と出力

設定を変更するたびに、結果はリアルタイムで更新されます。

  • 弾道グラフ垂直方向の落下(または浮き上がり)を視覚的に確認できます。
  • 計算結果テーブル各距離ごとの「落下量」「風によるドリフト」「残存速度」「エネルギー(J)」などが一覧表示されます。
  • CSVダウンロード「CSV保存」ボタンを押すと、計算結果をExcelなどで開けるファイルとして保存できます。


「エアソフトモード」では距離設定が最大100mまでに制限されます。「空気銃モード」では最大200m以上に拡張されます。

初速は実際の弾速計での測定値を入力することで、より信頼性の高いシミュレーションが可能になります。

シミュレーターの計算手法と技術的特徴

本計算機は、単純な放物線計算ではなく、飛翔中の弾に作用する複数の動的な力をリアルタイムでシミュレートする「外部弾道学モデル」を採用しています。

多点逐次積分法による弾道予測

弾丸の軌道を一気に計算するのではなく、0.001秒単位(またはそれ以下)の微小な時間ステップで、その瞬間に弾丸にかかる全てのベクトル(力)を合算し、次の瞬間の位置を導き出す計算を繰り返します。これにより、風速の変化や速度低下に伴う挙動の変化を精密に描画します。

BB弾専用の「Sphere抗力モデル」とマッハ数補正

弾の空気抵抗を計算する際には、球体専用の抵抗係数データセットを用いて抗力を算出しています。また、弾速が音速に近づくにつれて空気抵抗が急激に増える特性を踏まえ、現在の気温からその場の音速を求め、速度をマッハ数に換算することで抵抗係数が動的に変化するよう設計しています。

揚力(マグヌス効果)と回転減衰のシミュレート

エアソフトガンの最大の特徴である「ホップアップ」を計算するため、以下の処理を行っています。

BB弾に働くマグヌス効果については、回転数(RPM)と速度、そして空気密度をもとに揚力を算出しています。また、飛翔中のBB弾は空気との摩擦によって回転が徐々に弱まるため、ソースコードでは回転減衰係数を用いて距離が伸びるほど揚力が失われ、最終的に弾道が落ち込むという現実的な挙動を再現しています。

環境要因の動的反映(空気密度関数)

空気の濃さは弾道に影響します。気温・気圧・湿度の入力値から現在の空気密度(kg/m³)を算出し、その結果を弾道計算に反映しています。さらに、標高が高くなるほど空気抵抗が弱まり弾道が伸びやすくなる特性も組み込まれており、実際の環境変化に応じた挙動を再現できるようになっています。


計算の信頼性について

本計算機の信頼性は、理論式だけでなく、「実測データ(ゴールデンデータ)」との照合によって担保されています。

シミュレーター内部では、実測データを参照し、K値などの物理定数を最適化しています。実射で確認されている「ある距離を超えると軽量弾より重量弾のほうが速度を維持し、着弾までの時間が短くなる」という逆転現象についても、慣性力の差を物理演算で正しく扱うことで再現しており、フィールドでの体感に近い結果を得られるよう設計されています。

GAやG1といったドラッグモデルは空気銃のペレットやスラッグのような空力的形状を持つ弾体を想定しており、標準化された空気力学的ドラッグ関数を用いて計算を行います。

質問と回答(Q&A)

このシミュレーターは市販のすべてのエアガンに対応していますか?

6mmおよび8mmのBB弾を使用する一般的なエアソフトガンから、4.5mm/5.5mm径のペレットを使用する空気銃まで幅広く対応しています(エアソフトガンのプリセットは6mmに対応)。初速や弾重量、さらにサイトの高さといった個別のセッティングを自由に入力できるため、ハンドガンからスナイパーライフルまで、お使いの銃に合わせた正確な弾道予測が可能です。

計算結果は実際の射撃とどのくらい一致するのでしょうか?

無風・海抜0メートル・気温20度といった標準的な環境下でのデータを基準に校正されています。理論値のみの計算機よりも極めて実射に近い結果を得られます。ただし、実際のフィールドではホップパッキンの状態や弾の品質によって微細な変化が生じるため、あくまで精密なセッティングのための指標としてご活用ください。

ホップアップの「RPM」とは何ですか?

RPMは、BB弾が1分間に回転する回数(毎分回転数)を表しています。この数値が大きいほど揚力が強くなり、弾道が浮き上がります。プリセットでは25mゼロで初速に対して最適な回転数がセットされています。

なぜ重量弾の方が遠くまで飛ぶような結果が出るのですか?

これは物理学における慣性エネルギーの維持率の違いによるものです。軽量な弾は初速こそ速いものの、空気抵抗の影響を受けやすく、急速に失速してしまいます。一方で重量弾は、初速は遅めでも運動エネルギーを保持する力が強いため、飛翔距離が伸びるほど軽量弾の速度を追い越す「逆転現象」が起こります。本計算機はこの慣性の法則を正しく演算に含めているため、実際の現場で起こる現象を確認することができます。

スマートフォンでも計算やグラフの確認は可能ですか?

はい、レスポンシブ設計を採用しており、スマートフォンやタブレットのブラウザからも快適にご利用いただけます。サバゲーフィールドのセーフティエリアなどで、その場の気温や風速を入力して弾道を微調整するといった使い方も可能です。

おすすめ商品

著:小林宏明
¥673 (2026/02/26 15:41時点 | Amazon調べ)
著:小林 宏明
¥3,780 (2026/02/26 15:41時点 | Amazon調べ)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

・1998年:実銃解説サイトを開設
・2001年~2007年:米国に居住し実弾射撃を学ぶ
・エアガンメーカー勤務経験や実銃経験を活かした情報を発信中

目次