70~90年代と比較すると現在のMP5のシェアは小さくなっています。
アメリカでは1997年のノースハリウッド銃撃事件や2001年の同時多発テロを切っ掛けに、ボディーアーマー貫通能力や200メートルを超える射程距離を求められるようになり、ライフル(AR15)やPDW(FN P90/H&K MP7)に置き換わる法執行機関が増えています。
また軍においても同様に、デルタフォースやネイビーシールズがMP5からSIG MCXに交替したように、火力の向上が求められています。
設計の古さは交替理由の1つではありますが、要求される内容の変化が要因となっている傾向があります。
しかし、PDWに変更した法執行機関によっては「MP5の方が良かった」という現場の声もあり、まだしばらくはMP5も現役で利用されそうです。
都市部では貫通弾による二次被害のリスクが高いため、9mmホローポイント弾の貫通力の低さや命中精度の高さからMP5に需要があります。
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