銃身は熱が加わると膨張し冷えると収縮するため温度によって歪みが生じます。
ですが急激に冷やしたとき、銃身が元の性能を維持するかといえば必ずしもそうとは言えません。
高温状態から急冷却した場合、応力が残留し命中精度に悪影響がある他、マイクロクラックが生じるリスクがあり、銃身命数に影響する可能性があります。
銃身を製造する際には応力除去のため500~600度といった温度で焼鈍しを行い、応力を残さないためにゆっくり冷やして処理されており、急冷却は問題があります。
とはいえ、近距離のターゲットを撃つのが目的であれば、急激に冷やしても実用上問題ありません。
マシンガンショーなどでは水を入れたバケツに銃を突っ込んでいる光景もみられます。
精密射撃が要求されるスナイパーライフルでは加熱した銃身を急激に冷やすことは好ましくありませんが、こうした発射速度の遅いライフルは問題が生じる600度以上といった高温にはならないため、急冷却は問題になりません。