時代と共にリムファイアカートリッジの製造技術が向上し次第に不発率が低くなっていますが、それでも構造上センターファイアカートリッジより不発が多い傾向があります。
弾薬の構造的問題は個人レベルではどうしようもありませんが、以下の点に注意すると不発率を低減させることが可能です。
【ヘッドスペースに注意する】
ピストルやライフルの場合、ブリーチとブリーチフェイスの間(リボルバーの場合はシリンダー後面とフレームの間)が広すぎたり、逆に狭すぎると不発が起こりやすくなります。
銃を長期間使用すると摩耗によって次第にヘッドスペースが変化しファイアリングピンの打撃ポイントにズレが生じるため、ボルト、スライド、シリンダーが適正な位置を維持するように注意する必用があります。
リムファイアカートリッジのヘッドスペースに問題がある場合は、発射済みケースの撃針痕(打撃痕)を確認することで判断可能です。
撃針痕が中央に寄りすぎていたり、リムの外側へ寄りすぎている場合はヘッドスペースに問題があり不発が起こりやすい状態になっています。
【ファイアリングピンを確認する】
古い銃ではファイアリングピンの厚みが太すぎたり、ファイアリングピンスプリングが弱っている場合があります。
この場合は不発が起こりやすいため、新しいファイアリングピンやスプリングに交換すると改善します。
【高価な弾薬を選ぶ】
価格の高い弾薬は不発が少ない傾向があります。
一般的に低価格低品質の弾薬は不発が多くカーボンの汚れも多くなります。
【射撃後にクリーニングを行う】
射撃後の汚れはファイアリングピン周辺にも付着し、打撃力低下によって不発の原因になります。
銃身のクリーニングだけでなく、ファイアリングピンやブリーチブロックを綺麗な状態にしておくことをおすすめします。
【空撃ちしない】
リムファイアカートリッジの銃で空撃ち(ドライファイア)を行うとブリーチが変形し、ヘッドスペースに影響することがあります。
これは不発の原因になり得るため、空撃ちを行う場合はスナップキャップなどのダミーカートリッジの使用をおすすめします。
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