軍や法執行機関においてM3は90年代から広く普及し、M4登場後2000年代以降はM4が普及したと私は認識しています。
M3はM2と同じくイナーシャシステムを利用した反動利用方式で作動しますが、M2とは異なりM3にはポンプアクションとオートを切り替え可能な特徴があり、これは銃の作動に必要とされる十分な反動を発生させない非致死性弾を使用する際に便利な機能です。
M2やM4で非致死性弾を使用する際は手動でボルトハンドルを操作する必用があります。
しかしM3はM4のようにピカティニーレイルが備わっていないため、光学機器搭載を必要とする軍や法執行機関にとってはM4の方が汎用性が高く、反動の大きさもガスピストン方式のM4の方がマイルドなため、重量が重いことや価格が高価という点を除けばM4の方が魅力的です。
また、汚れ難さやクリーニング時のメンテナンス性の点においてもM4の方が好まれます。
標的射撃や狩猟にポンプアクションとオートの切り替えが必要かといえば、これは重要ではないと思われます。
そのため用途としてはスポーツ用は安価で軽量なM2が選択され、軍や法執行機関では汎用性やメンテナンス性の高いM4が選択される傾向があります。