オープンボルトの銃は弾薬が薬室に装填されると同時に撃発し発射される構造のため、銃から弾薬を取り除くためにボルトを操作する必要がなく、マガジンを抜いたりベルトリンクを取り外すだけで完了します。
排莢不良が起こるなどして発射後も薬莢が薬室内に留まった場合にはボルトを操作して排莢させることが可能ですが、これには注意が必要です。
【対処法1】
射撃中に不発が起こり、薬室内に装填された弾薬が発射されずボルトが前進し薬室が閉鎖状態にあるとき、遅発の可能性があるため、マガジンを抜いて銃口を安全な方向に向けたまましばらく待ちます。(薬室が十分に過熱されている場合は自然発火によって発射されます)
しばらく待っても発射されないことが確認できたら、ボルトを操作して薬室内の弾薬を排出します。
【対処法2】
未発射の弾薬が薬室内に装填された状態でボルトがマガジン内の次弾を装填しようとし、ダブルフィードになる場合があります。
このときボルトには前進する力が加わっていますが、マガジン内の次弾が薬室内の弾薬に衝突しボルトが後退した状態になっています。
ダブルフィードの対処法としてクローズドボルトの銃ではマガジンを抜くのが正しい手順ですが、オープンボルトの銃で先にマガジンを抜くとボルトが前進し発射されてしまいます。
そのためオープンボルトの銃では先にボルトを手動で後退させてロックしたあとでマガジンを抜く必用があります。
(ベルト給弾のマシンガンの場合も同様に、ボルトを後退させロックしたあとでフィードトレイを開けます)
また、薬室から未発射の弾薬を排出しようとボルトを操作すると発射してしまうため、ボルトを後退させロックした状態で銃口から棒を挿入して薬室内の弾薬を突き出したり、マイナスドライバーのような工具を利用し弾薬を排出する必要があります。
(発射させても安全な場合は、ボルトを前進させて発射させるのも方法の1つです)
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