大量生産される弾薬は一発ずつそれぞれ微妙にサイズが異なり、このサイズの違いが長距離射撃時に大きな影響を及ぼすため、集弾が悪くなることがあります。
そこで個別に要求される製造時の公差(許容できるサイズの誤差)を小さくし、高い精度で製造された銃や弾薬が「マッチグレード」と一般的に呼ばれています。
通常、マッチグレード弾は薬莢や弾頭のサイズの一貫性はもちろん、装薬量も厳しく管理され、出荷前に一発ずつ検品するといったコストを掛けて製造されており、概ね600メートル以上離れたターゲットを狙う場合はマッチグレードが必須になります。
ホーナディーのA-Maxはマッチグレード弾頭の一つで、.50口径弾では弾頭のコア前部がアルミ、後部が鉛で構成されており、それを銅合金のジャケットで覆っています。
先端に軽量なアルミを使用することで重心が後部に位置し、これにより飛翔時の安定性を得ると同時に、着弾時に先端が潰れてターゲットに大きなダメージを与える設計になっています。