暴発事故の対策として、2017年8月にトリガー、ストライカー、シアー、ディスコネクター、セイフティレバーをアップグレードされています。
しかし、対策後も事故の報告が相次ぎ、ご指摘の6月の事故はフロリダ州とミズーリ州で発生し、どちらも足を負傷しています。
(下記参考資料28ページ参照)
現在はSIGに対して陪審審理が要求され訴訟問題となっているのですが、実際に銃の欠陥が原因なのか、それとも報告内容に間違いがあるのか分からないのが実状です。
2017年の対策時には第三者機関でテストされ「問題なし」と判断されましたが、その後も事故の報告が続いているという謎があり、アメリカのネット上でも「まだ銃に問題がある」、「誤射に対する処分を恐れて警官が嘘の報告をしている」、「ガンメーカーを攻撃したい政治グループや弁護士による陰謀」・・・など、様々な説があります。
ホルスターに収まった状態でトリガーに触れていないにも関わらず撃発する問題については、対策前のモデルでは薬室に装填された状態でスライドが後退した際にシアーが外れてストライカーが解放され撃発する可能性がありましたが、対策後のモデルでは構造上撃発するとは考えにくいと思われます。
対策後のシアーはストライカーが掛かる接触面が前後に二つあり、何らかの原因でシアーが滑ってストライカーが解放されてもシアー上にある二つ目の接触面で停止する構造になっています。
もし、この二つ目の接触面でストライカーが停止しないとすればシアーが深く落ちているため、トリガーが引かれていると考えられます。
ただしこの問題については再現が行われておらず原因不明です。
>米軍正式採用のM17/M18では何も問題は起こってないのでしょうか?
私が知る限り対策後にそういった報告は無いようですが、詳細に調べたわけではないので見落としがあるかもしれません。
参考資料PDF(英語)