>「416のハンドガードの付け根は折れやすいので各国部隊はもはや416を使わなくなろうとしている」という話が広まってますが、実際のところどうなのでしょう?
アメリカではもう話題になっていない話しですが、なぜか日本ではまだ語られているようですね。
10年前にガスレギュレーターの凍結問題などがあり製造がストップしたこともありますが、現在は特に深刻な問題は報告されていません。
昨年ノルウェー軍はHK416の追加契約をしていますし、ドイツ警察も採用が進んでいるようで、「HK416を使わなくなろうとしている」という状況は確認できません。
>なぜ416はアッパーを高くしなくてはならなかったのでしょうか?
肉厚のバレルナットの上にガスピストンから繋がるオペレーティングロッドが配置され、ロッドの外装をレシーバーに挿し込んで強固に固定し、更にレイルの厚みを維持して太いハンドガード回転防止用タブが備わっているので、どうしても高さが必要になります。
ピストン仕様のAR15で多いオペレーティングロッドは細身で、フルオートで大量に射撃すると熱により湾曲し作動がストップすることがあります。しかしHK416では湾曲に耐性があり、オーバーヒートでも作動するサイズに設計しています。
ある意味過剰とも言えるほど強固な仕様です。
一方で高さが増したことで対応する光学機器のバリエーションに制限が生じていますが、エイムポイントなどはHK416専用マウントを提供しています。
>416のリコイルスプリングはなぜAR-15の形を踏襲したのでしょうか?
AR15のバッファースプリングやバッファーは銃の作動を安定させやすいという利点があります。
銃身長の変更、サプレッサーの使用、ガスポートの太さへの対応時など、ガス圧の変更に伴う作動不良に対して、バッファーの変更により銃のサイクルを調整し、確実な作動を維持すると同時に反動を軽減し命中精度向上が可能になります。
>416Cのリコイルスプリングは通常のショートストロークガスピストン式のようなリコイルスプリングなのでしょうか?
スタンダードなHK416と同じバッファーとバッファースプリングによる構成ですが、サイズが異なるため互換性はありません。
>そもそもなぜAR-15のリコイルスプリングはあんな形なのでしょうか?
「なぜストック内にスプリングを配置したか?」という意味でしょうか?
AR15の前に開発されたAR10ではメルヴィン・ジョンソンの特許が使用されており、彼が発明したM1941ジョンソン・ライトマシンガンの影響が見て取れます。
ストック内にリコイルスプリングやバッファースプリングを配置する構造は当時既に存在していましたが、バッファーチューブ、ボルトヘッド、バレルエクステンションなどAR10/AR15に繋がる特徴が確認できます。