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モッツァレラにより5年、 8ヶ月前に更新されました。
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2019年7月2日 9:33 AM #70864
ユキアナ
ゲストはじめまして、ユキアナと申します。コンテンツ非常に勉強になり、楽しく拝見しております。
日本に住む私にとって銃は映画やゲームの中の存在ですが、映画やドラマでは意図的な表現手法や無知によって様々な嘘があると思います。ポルさんにとって、以下の3つの質問への答えはどのようなものになるでしょうか?
①映像作品によく見られるありがちな嘘
②知識がある人にしか見抜けないマニアックな嘘
③銃の描かれ方にケチのつけようがない、よく出来た作品私にとっては
①装弾数を無視して連射しっぱなしのマシンガンやライフル
②人はショットガンで撃たれても吹き飛ばされない
③アニメ「ヨルムンガンド」
となります。作品は日米問いません。よろしくお願いします。
2019年7月2日 10:37 PM #70877ポル
キーマスター>①映像作品によく見られるありがちな嘘
沢山ありますが、熱や音についてはよく見落とされがちな気がします。
過熱しやすいスライド先端やバレルを何事もなく素手で触れていたり、サプレッサーが妙に静かすぎたり、ミニガンの発射音がヴァーではなくバババババだと萎えます。
でも、ブラックホークダウンでの銃声で耳が聞こえなくなったり、背中に熱い薬莢が入って慌てる描写は良かったです。その他、銃の描写というよりも、主人公の行動が気になることが多いです。
貫通しやすいドラム缶、自動車のドア、テーブルなどに隠れたり、交戦中に仲間同士見つめ合って会話するシーンがあると「何故ターゲットを警戒しないのか」とソワソワします。(例:ローンサバイバー)>②知識がある人にしか見抜けないマニアックな嘘
嘘と言えるか分かりませんが、こんな風にエジェクションポートから見えるバレルが空砲発砲用にカットされているのを見ると、「これから発砲シーンがあるな」と予測したりします。
>③銃の描かれ方にケチのつけようがない、よく出来た作品
マイケル・マン監督のコラテラルやヒートは良くできていると思います。
貫通弾や着弾による破片でさりげなく負傷していたり、芸が細かいです。マンガだと園田健一や小林源文の作品も良いと思います。
最近のアニメ・マンガではあまりリアルな銃描写にお目に掛かっていない気がします。>①装弾数を無視して連射しっぱなしのマシンガンやライフル
私は意外とこれが好きだったりします。
弾薬の総重量がすごいだろうなと思いながらも、ジョン・ウー監督作品は何度も見てしまいます。(特に「男たちの挽歌2」)>②人はショットガンで撃たれても吹き飛ばされない
よくありますね。
反対に撃たれても倒れるまでしばらく立ち尽くす描写も気になります。>③アニメ「ヨルムンガンド」
アサルトライフルでフルオートを撃ちすぎな点がプロ設定として気になりますが、現実の銃撃戦は地味なので、演出としてフルオートは正解だと思います。
また、2台の車でカーチェイスしながら撃ち合うシーンがありましたが、防弾性能の無い車で走り続けるのはリスクが高いので、車を停めて応戦しながらエンジンの背後に回る方が現実的だと思いました。
作品全体では車を使用したVIPプロテクション・トレーニングのシーンがマニアックで良かったです。2019年7月2日 11:53 PM #70880ユキアナ
ゲスト沢山のコメントありがとうございます!
たしかに音や熱は足りない事が多いですね。サプレッサー付けたってガスプローバックの発射音以上はする筈ですし。ブラックホークダウンのミニガンはゔぁーーーっ!でしたね! あっという間に弾切れ起こしてましたね(笑)
空砲発砲用のカットなんて初めて知りました! 今度映画観るときは気を付けて観察します!
コラテラルは、トムクルーズがチンピラ2人に絡まれたときの鮮やかなダブルタップに衝撃を受け、何度も観なおしました(パパン!パパン! パン!)
私は観ていませんが、最近のアニメでは「ガールズアンドパンツァー」と空のガルパンこと「荒野のコトブキ飛行隊」に注目が集まったようです。
ジョンウー監督作品はMI:2を観ましたが、1作目を無視すればたしかに痛快なガンアクションで楽しい映画でした♪
なるほど、ポルさんの目にかかればヨルムンガンドもツッコミどころがあるのですね(^^;; まあオーケストラやボスドミニク一味など、フィクションならではのキャラも多かったですが、銃の動作については「ウンウン、こうだよ!」と思いながら観ていました。特に似たような作風の「ブラックラグーン」のアニメが話数によって酷い出来だったので(^^;;
2019年7月3日 9:55 PM #70889ポル
キーマスター>トムクルーズがチンピラ2人に絡まれたときの鮮やかなダブルタップ
このシーンは見事でしたね。
左手で銃を払う、上着を跳ね上げる、右手で銃を抜くという動作をスムーズに同時に行うのはそれなりのトレーニングが必要だと思います。
撃たれた二人目の男が驚いて瞬時に対応できないところもリアルでした。
Vickers Tacticalが再現したシーンも必見?です。>「ガールズアンドパンツァー」と空のガルパンこと「荒野のコトブキ飛行隊」
どちらも観ましたが、面白いですし注目されるのも納得です。
ギャグとリアルをいったりきたりしていますが、コトブキ飛行隊の方がディテールに拘っていると感じました。
フライトシムが好きなのでエンジンの始動シーンや計器に見入ってしまいます。
ただ銃が殆ど登場しないのは残念ですが。>MI:2
ベレッタ92FSファン必見映画ですね。
チョウ・ユンファ並みの両手撃ちが見られるある意味貴重な作品だと思います。>「ブラックラグーン」
ヨルムンガンドよりエンタメ要素が強い作品ですね。
かなり前にツッコミ記事を書いたこともありました。
海外でも根強い人気ですが、英語字幕版はレヴィの日本語なまり英語が酷いということで英語吹き替え版の方が人気があるようです。最近はヨルムンガンドやブラックラグーンの様なアニメが無くて残念です。
日本のドラマや邦画のガンアクションは酷いものが多くて半ば諦めモードなので、アニメに期待してしまいます。2019年7月3日 10:51 PM #70890ユキアナ
ゲストやはりあのダブルタップは名シーンだったのですね!(*゚▽゚*)
ガルパンは観なきゃと思いつつもキャラデザが苦手で観れていません。コトブキはリアルタイムで観ましたが、最初の発進シークエンスはニコ動で字幕解説付きのを観るまで何が起きているのかサッパリでした(笑)
日本の声優で英語をちゃんと話せる人は少ないでしょう(^^;; 本場では聞くに耐えないでしょうね…
アニメブラックラグーンの方ではナチ公の船に殴り込みをかけた回で、カトラスがブローバックせずハンマーだけがダブルアクションでパチパチ動いていたり(明らかにエアコッキングしか知らない感じ)、ダッチのショットガンのフォアグリップが「押して排莢」「引いて戻す」という無茶苦茶な挙動をしたりと、ガン描写も散々でした(笑)
ルパンも酷い時は酷いですが、イタリアを舞台にしたテレビシリーズPart4のオープニングではかなり凝った描き方をしていました。ルパンもついにここまで来たかと感動したものです(マルゼンのガスブロP38を参考にしたのかも)
最近のアニメ映画では「虐殺器官」で結構シビアな銃描写がされていましたよ! 未見でしたら是非!
2019年7月4日 9:49 PM #70898ポル
キーマスター>カトラスがブローバックせずハンマーだけがダブルアクションでパチパチ動いていたり
ブローバックが描かれているシーンもあるので、知らないというよりも手抜きか製作時間が押していたか、または海外に発注したとか、何か理由があるかもしれませんね。
>ダッチのショットガンのフォアグリップが「押して排莢」「引いて戻す」
ネオステッド2000の様なリバース・ポンプ・アクションのモデルであれば押して排莢は正解ですが、きっとそうではないでしょうね。
>イタリアを舞台にしたテレビシリーズPart4のオープニング
パート4は全体的に銃の描写も良かったと思います。
銃の構造を理解したうえで制作されていると分かりました。
オープニングでワルサーP38に空のマガジンを装填している様に見えるのですが、これはミスなのかそれとも意図的なメッセージなのか迷いました。>虐殺器官
Youtubeでところどころのシーンを観ただけなのですが、今度通して観てみます。
どうやら現代の実在する銃は登場しないようですね。
ライフルの発射速度が毎分1500発ぐらいの早さですが、リコイルは小さくて撃ちやすそうに見えます。2019年7月4日 10:28 PM #70899ユキアナ
ゲストカトラスの話は明らかに絵が雑だったので、スケジュール逼迫か担当制作チームの力不足かもしれませんね。ポンプアクションに逆向きがあるなんて知りませんでした! ただ、外観はレミントンM870なのでミスでしょうね。
空マグもミスでしょうね、直後のカットで初弾装填してますし。
確かに発射レート凄かったですね。近未来が舞台なのでいろいろハイテクです。音と言えば、スタングレネード投入後に耳が遠くなる表現がツボでした(笑)
2019年7月5日 7:23 PM #70915モッツァレラ
ゲスト横から失礼します。
①ポルさんがあげているヒートは、銃撃戦がすごいリアルで私も好きなんですが、ただ私はふと犯人が街中で銃撃戦をするシーンで、装弾数以上に撃っててなおかつリロードをほとんどしない(私が確認できたところ一回リロードしていた。)と感じました。
犯人の銃はAR15だったと思いますが、フルオートで街中であんなに撃ちまくれば、30発マガジンは一瞬で撃ちつくしてしまって、リロードももっとしないといけないと思うのですが、いかが思われるでしょうか。②二つ目なんですが、ローンサバイバーの該当シーン(見つめあうシーン)の件ですが、ローンサバイバーは史実をもとに製作した映画だと認識していますが、ポルさん自身あのシーンは本当にあったと思われますか。
私は正直なところわかりません(笑)解決し始めた質問に水を差すようで、大変申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
2019年7月5日 10:25 PM #70921ポル
キーマスター>フルオートで街中であんなに撃ちまくれば、30発マガジンは一瞬で撃ちつくしてしまって、リロードももっとしないといけないと思うのですが
カメラが映していないところでリロードしていたと私は勝手に納得していました。
映画なので派手に演出したというのもあると思いますが、一人あたり30連マガジン10~12本ぐらい装備している様子だったので、何本かフルオートで消費しても余裕があった様にも思えます。
(何発撃ったのか数えていませんが、メイキング映像では1テイクに800~1000発消費したと語られていました)この映画のためにアドバイザーとして元SASのアンディ・マクナブを起用し、3ヵ月の実弾射撃訓練を行っていますから、銃の扱いについてはある程度説得力があると思います。
実際私もロケ現場を歩いてみたのですが、映画で観るよりも現場の撃ち合いの距離は近いので、警官の頭を上げさせないためにフルオートで射撃して素早くその場を逃れるのは意外と効果的ではないかとも思いました。
映画では銃撃戦中に車で長い距離を移動したように感じますが、実際の距離は100メートル足らずで、車を降りた地点からパトカーの車列までの距離は大体70~80メートルといったところでしたから、ライフルに慣れていればパトカーサイズのターゲットはフルオートでも命中できそうです。
>ローンサバイバーは史実をもとに製作した映画だと認識していますが、ポルさん自身あのシーンは本当にあったと思われますか。
恐らく無かったのではないかと思います。
ヤギ使いに見つかってタリバンから逃げて村人に助けられる・・・という大筋は実際に起こったことですが、それ以外はかなり脚色されています。
原作と映画ではタリバンが200人以上となっていますが、マーカス本人の報告では20~35人でした(原作でも話を盛っています)。
また映画でマーカスは歩いて逃げていますが、実際にはRPG被弾直後から下半身が麻痺して歩けない状態になったため、7マイル(約11km)を這って逃げています。
逃げる途中、仲間を引きずって逃げて崖の上に取り残してしまうシーンがありますが、実際には引きずっている最中に顔に被弾して死亡したため、生きたまま崖に取り残されていません。(高さ6~9メートルの崖を飛び降りたのは事実だそうです)
米軍の救出チームを乗せたチヌークが撃墜されましたが、実際にはマーカス本人はこれを目撃していないため、最後までチヌーク撃墜を知りませんでした。
(映画ではマーカス本人がチヌークに搭乗する救出チームの隊員役として出演しています)村人に助けられたのは事実ですが、子供からナイフを貰うシーンや村人とタリバンが対決するシーンも脚色なので、実際には起こっていません。(首を切り落とされそうになったシーンも実際にはありません)
最後に村で米軍に救出されるシーンがありましたが、実際には村人がマーカスを安全な場所へ移動させるために山を歩いている最中に米軍に発見され救出されています。(村には4日間潜伏していました)
この様に脚色がかなり多いので、実際の出来事をそのまま映像化しているとは考えない方が良いと思います。
2019年7月9日 5:07 PM #70968モッツァレラ
ゲストポルさん、ご回答ありがとうございます。
そのまま映像化しているとは考えないようにします。
ありがとうございました、またよろしくお願い致します。 -
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