不完全閉鎖でもハンマーは落ちます。
問題は、「落ちたハンマーがファイアリングピンに接触するか?」ですね。
通常は不完全閉鎖でハンマーが落ちてもハンマーはボルトキャリアの底を叩くだけでファイアリングピンには接触しませんが、M16/AR15ではアッパーレシーバーやボルトカムピン周辺に摩耗や不具合があれば、不完全閉鎖で撃発することもあり得ると思います。
ボルトカムピンは劣化して割れることもあるので、割れたときは余計に起こりやすいかもしれません。
もしボルトキャリア内にカーボンが溜まり過ぎていたり、砂や泥などの異物が混入するとファイアリングピンが固定されてスラムファイアにより不完全閉鎖で撃発することも考えられます。
また、コルトのセミオートオンリーのボルトキャリア(SP1)だとファイアリングピン周辺が大きくカットされているので、特に不完全閉鎖での撃発、いわゆる「アウトオブバッテリー・ファイアリング」は可能性として起きやすいです。
M16/AR15にはファイアリングピンブロックセイフティが無く、ファイアリングピンは常に自由に動ける状態なので、ハンマーがファイアリングピンに接触できれば撃発する可能性はあります。トラブルの際はフォワードアシストの使用は出来るだけ避けて、チャンバーをチェックする方が安全ですが、戦場だとそうもいかないでしょうね。