>この記録が出たときに使用された弾薬などは分かりますでしょうか?
6BRAW(6mmBR Ackley Improved)です。
>マイル超えの射撃で最も精度の高い銃弾とライフルの組み合わせは何でしょうか?
一般的に高精度な弾薬と銃を組み合わせれば高い命中精度が得られると考えられがちですが、実際はそう単純ではありません。
高精度の弾頭は重要ですが、何をターゲットとするのか、使用銃のライフリングツイストレートや薬室のスペックと適合するのか、ターゲットまでの距離や有効弾として必要な弾速やエナジーはどれぐらいなのかといった目的や必要条件から弾頭や装薬の種類、弾薬の全長などを考慮する必用があります。
ですが長距離射撃に必要な条件はある程度法則があり、ターゲットに着弾するまで超音速を維持可能でBC(弾道係数)が大きく弾頭重量が重い弾薬が適しています。
参考までに米軍のバレットM82/M107ではM33弾やMk211弾が多く利用されています。
>「フリーフロートバレルであること以外は工作精度が最も肝要になる」
工作精度も重要ですが、バレル、レシーバー、アクション、ストック、トリガーシステム、スコープ、弾薬、射手のスキル・・・等々、全て重要です。
初弾発射時と次弾発射時の条件が異なると結果も異なるため、高い命中精度を得るためには発射毎に同じ結果を出す一貫性が必要になります。
具体的には、薬室に装填された弾頭の位置や腔圧が常に同一、熱や振動の影響を受け難いバレルとレシーバー、短いロックタイムでスムーズなトリガー、銃の素材の選び方や公差の小ささなど、発射毎の条件を同一にするために必要なことは様々です。
また、セミオートの場合は自動的に装填と排莢を行うため、作動の信頼性を得るために一定の公差が必要となり命中精度を妥協する必用がある場合もあります。
運用上銃の重量に制限がある場合も同様に、精度を得るためにベンチレストシューティングのような携帯不可能な銃を設計することもできず、総合的なバランスが必要とされます。