コルトの経営破綻の原因であるコルトが連邦と結んだ正式契約がどうして破綻したのでしょうか?
M240の納入で何があったのでしょうか?
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一言でいえば、M4カービンの品質低下が問題となり契約は更新されませんでした。M240Bは関係ありません。
これがコルトが経営破綻した理由の一つではありますが、原因はこれだけではなく、むしろ「トドメの一撃」になったと表現した方が正確かもしれません。実際の経営破綻の原因はコルト社経営陣の怠慢にあります。
元々コルトは90年代から何度も経営危機を経験しており、それと同時に民間市場のコルト社製品の売れ行きが悪化します。しかし、コルトは特に手を打つことなく膨大な負債を背負い、返済できない額の借金もしました。更にコルト・マニュファクチャリング社とコルト・ディフェンス社に分割し、後に更に両社を統合することにより、ここでも膨大なコストを無駄に費やします。また、銃乱射事件に伴う訴訟費用や、HKやブッシュマスターとのM4商標訴訟合戦に費用が掛かり、HK M4はHK416に名称変更することで落ち着きますが、ブッシュマスターはコルトに勝訴したため、コルトの資金繰りが更に悪化しました。
そしてコルトは民間市場より軍の需要を当てにするようになりますが、軍ではコルトM4の信頼性低下が問題となり、コルトとの契約を更新しませんでした。M4はコルトだけが製造しているのではなく、FN USAやレミントンなど多数の企業が製造しているので、コルトを優遇する理由はありません。
しかし、現在コルト社は軍と再契約しているので、少なくとも2020年まではコルト社は存続する予定です。