警察によって異なりますが、ニューヨーク市警の例を取りますと。規定された非番用拳銃を持ってない人は勤務用ピストルと同じものを非番でも携帯し、持っている人はそちらを携帯することができる、非番用ピストルは勤務時にバックアップ用として携帯することができる、リボルバーの新規承認はしない、というのがNYPDの規定になります(以下長文)。
NYPD Patrol Guide
204-8 FIREARMS GENERAL REGULATIONS (火器一般規定)
204-9 REQUIRED FIREARMS/EQUIPMENT (火器及び装備基準)
http://bit.ly/29V3DAy
上記の項目で火器に関する規定がされていますが、その第1項で「警察官は、別項の規定の場合を除き、ニューヨーク市にあっては常に銃を携帯しなければならない」という携帯義務が明記されています。その上で、どのような火器を警察が承認するかの基準を記しているのが204-9です。
204-9の第1項と第2項で勤務用及び非番用リボルバーの規定がありますが、次ページの注意書きが示す通り、この規定は事実上は過去のものとなっています。理由は大半の警察官がこの規定に合致しないからです。勤務用又は非番用いずれかのリボルバーを携帯できるのは、NYPDのプロパー警察官にあっては1987年7月1日以前に採用されたもの、旧ニューヨーク交通公団警察(Transit Police Department、現NYPD鉄道警察局)に所属していたものにあっては1995年4月2日までに採用されたもの、とそれぞれ限定されています。プロパーの場合は勤続年数が29年を超える者のみがあたり、旧交通公団警察の者でも21年以上となります。例えば、現在のオニール本部長(1987年交通公団警察巡査拝命)のようなベテランが該当します。
Administration | Chief of Department
James P. O’Neill
ttp://on.nyc.gov/29RzDKw
殆どの警察官が該当するのは204-9第3項と第4項であり、第3項では勤務用ピストルが、第4項では非番用ピストルが規定されています。勤務用として規定されているのがグロック19、S&W5946、SIG P226の三機種で、これらは非番用ピストルとしても使用できます。非番用として規定されているのはS&W3953TSWと3914DAO、Kahr K-9(但し2006年2月17日以降は新規承認はしない)、グロック26、ベレッタM8000ミニクーガー、SIG P239DAOの6機種。これらは勤務時にバックアップ用として携帯することができます。但し飽くまでバックアップ用ですから、勤務用ピストルを必ず携行しなければなりません。