上下二連の方が撃ちやすいため水平二連は相対的に少なくなっています。
クレー射撃のクレーや鳥のように上下左右に素早く移動するターゲットを狙う際、水平二連は視界に銃身が占める割合が大きいためターゲットに集中し難くなりますが、上下二連はターゲットを追いやすく命中率が高い傾向があります。
また、上下二連は水平二連より平均的に重いため銃の重さによって反動が軽減される他、上下二連は銃の中心軸上に銃身が並び、初弾(初矢)を下の銃身から発射することでマズルジャンプを軽減し、連続射撃時でも次弾(後矢)の命中率が高くなります。
しかし、水平二連は反動で横方向にも銃が動くため初弾と次弾の発射時の銃口位置のズレが大きくなり、連続射撃時の正確な射撃が難しくなります。
水平二連をグリップする際、サポートハンド(右利き射手の左手)は銃身を包むようにグリップされることが多いですが、この場合指が視界を塞ぐため視界を確保しようと顔を上げると頬付けできずマズルジャンプが大きくなる問題もあります。
また、グリップについては上下二連はフルピストルグリップが多く、フォアエンドも大きいためグリップしやすく水平二連より取り回しやすいモデルが多いといえます。
歴史的にパーカッション方式を利用していた時代には質量のある外部ハンマーを必要としたため水平二連が普及しましたが、金属カートリッジの発明やスプリングの性能が向上したことで水平二連の優位性が失われていきました。
とはいえ、水平二連は上下二連より軽量で、装填時に銃を折る角度が浅いため装填時間が短いという利点もあります。
水平二連で多いダブルトリガーも素早く連続射撃(または同時射撃)が可能なことから、現在でも象狩りなどのビッグゲームハンティングで利用されています。
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