>同じ形式のものは他にあるでしょうか。
MAS 36、マドセンM1958、レミントンM580、レミントンM591/592、ステアーモデルM、ルガーM77、・・・等がありますが、.22LRライフルを含めるともっと色々あると思います。
リアロッキングといえば、多くのレバーアクション・ライフルでも採用されています。
>SSGもM788も今は販売されていないようですが、今ではメリットが無いと見なされているのでしょうか。
>生産されていた当時はどのようなメリットが期待されていたのでしょうか。
リアロッキングのメリットは、ボルトトラベル(ボルトの移動距離)が短くなることで、素早い装填と排莢が可能になります。
また、薬室を確認しやすいというのもメリットです。
デメリットは、いわゆる「ボルトコンプレッション」の問題があります。
ライフルで最も頑丈な場所はブリーチ周辺になりますが、フロントロッキングラグのボルトは、弾の圧力を受けるボルトフェイスに近い場所でロックするため、強度の高い場所で弾の圧力を受けることができます。
一方、リアロッキングのボルトは、圧力をボルトの後方で受けるため、ボルトの収縮により適正なヘッドスペースが取れなくなったり、発射により薬莢が伸びる「ケース・ストレッチ」が発生しやすくなります。
これは命中精度低下を招きますし、リローディングを行うシューターには、ケースを成形してリサイズしなくてはならないという問題があります。
ただしこの問題は小口径の場合では問題とならず、高圧なカートリッジのライフルで顕著ですし、ボルトの熱処理の状態や素材の強度によっても異なります。
またロッキングラグが後方にあると、レシーバー後部(レシーバーリング/ブリッジ)の強度アップが必要となり、フロントロッキングのライフルと比較して重量が重くなるため、ハンターにとっては問題といえます。