アメリカ市場でコンパクトリボルバーを流通させるにはコンシールドキャリーの需要を考慮する必要があるものの、残念ながらスカイマーシャルは市場の要求に応えることができませんでした。
ムーンクリップを使用せずに9mmを使用可能でシリンダー長を短くするというコンセプトは良いのですが、サイドレイルが衣服やホルスターに引っ掛かりやすい(フレーム一体型で取り外し不可)、扱いづらいハンマースパー、大きすぎるグリップなど、コンシールドキャリー用としてはベストとは言えない仕様になっています。
高級リボルバーメーカーとしてはスカイマーシャルの900ドルは破格の価格でしたが、ナイトホークによる限定77丁のスカイマーシャル・カスタムモデルは3000ドルでも完売状態というのは皮肉な話です。
結局のところ、タクティカル向けなのか、コンシールドキャリー向けなのか、コレクター向けなのかという、対象となる市場を明確にしなかった中途半端な仕様が敗因ではないかと思います。