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【実銃Glock】グロックピストル全モデルとスペックを一覧で紹介

グロックピストルの画像

「グロックって種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない…」という声をよく耳にします。

確かに、グロックはモデルが豊富で、それぞれに異なる特徴や用途があります。

そこで今回は、グロックシリーズの各モデルとその詳細なスペックを一覧でご紹介します。

グロックピストルのスペック一覧

  • 表は項目をクリックすると並べ替え可能です。
  • 装弾数はマガジン装弾数であり、銃に付属するスタンダードなマガジンです。
  • 重量は弾が装填されていない状態(アンロード状態)の重量です。
  • Cモデル、FSモデル、Mモデル、Tモデルなどのバリエーションは割愛しています。
モデルサイズ口径装弾数銃身長
(mm)
全長
(mm)
全高
(mm)
全幅
(mm)
重量
(g)
G17STD9x19mm1711420213830710
G17LLS9x19mm1715324713830670
G18STD9x19mm3311420213830620
G19C9x19mm1510218512730670
G20STD10mm1511720413932.5870
G21STD.45ACP1311720413932.5830
G22STD.40S&W1511420213830725
G23C.40S&W1310218512730670
G24LS.40S&W1515322513830757
G25C.380ACP1510218712730640
G26SC9x19mm108716310630615
G27SC.40S&W98716310630620
G28SC.380ACP108716510630585
G29SC10mm109617511332.5760
G30SC.45ACP109617512232.5745
G31STD.357SIG1511420213830740
G32C.357SIG1310218512730680
G33SC.357SIG98716310630620
G34COMP9x19mm1713522213830735
G35COMP.40S&W1513522213830780
G36SC.45ACP69617712128635
G37STD.45GAP1011420214030820
G38C.45GAP810218712730760
G39SC.45GAP68716510630685
G40LS10mm1515324113932.5798
G41COMP.45ACP1313522613932.5765
G42SC.380ACP682.515110524390
G43SC9x19mm68615910826509
G44C.22LR1010218512832415
G45C9x19mm1710218913934694
G46C9x19mm159719013932607
G47STD9x19mm1711420213934735
G48C9x19mm1010618512828524
G49STD9x19mm1511420212833635
  • C = コンパクト
  • COMP = コンペティション
  • SC = サブコンパクト
  • STD = スタンダード
  • LS = ロングスライド

各モデルの特徴

グロックピストルの画像
  • G17: グロックの初代モデルで、9mmパラベラム弾を使用。シンプルな設計で信頼性が高く、多くの軍や警察で採用。
  • G18: G17のフルオートバージョン。セレクターレバーでフルオート射撃が可能。軍・警察向け。
  • G19: コンパクトサイズの9mmモデル。G17より小型で携帯性が高く、警察や護身用途で人気。
  • G20: 10mmオート弾を使用。強力なパワーを持ち、ハンティング用途にも対応。
  • G21: .45ACP弾仕様のフルサイズモデル。低反動で操作しやすく、威力重視のユーザーに好まれる。
  • G22: .40S&W弾を使用。9mmと.45ACPの中間的な性能で、特に警察で人気が高い。
  • G23: コンパクトな.40S&Wモデル。G22を小型化し、携帯性を高めた設計。
  • G24: ロングスライド版の.40S&Wモデル。ターゲットシューティングや精密射撃に適している。
  • G25: .380ACP(9mmショート)モデル。小型軽量でリコイルが少なく、携帯性を重視。
  • G26: サブコンパクトサイズの9mmモデル。携帯しやすく、隠匿携帯に最適。
  • G27: .40S&Wのサブコンパクトモデル。G26の.40口径版で、威力と携帯性のバランスが良い。
  • G28: .380ACP弾のサブコンパクトモデル。軽量で小型、リコイルが少なく取り扱いやすい。
  • G29: コンパクトな10mmモデル。ハイパワーながら携帯性が高く、アウトドアや自衛向け。
  • G30: .45ACPのコンパクトモデル。フルパワーの.45ACP弾を小型で発射できる。
  • G31: .357SIG弾仕様。高速度で威力が高く、特に護身用に向いている。
  • G32: コンパクトな.357SIGモデル。G31の携帯しやすいバージョン。
  • G33: サブコンパクトな.357SIGモデル。携帯性が非常に高く、護身用に適している。
  • G34: ロングスライドの9mmモデル。ターゲットシューティングや競技向けに設計され、高精度。
  • G35: ロングスライドの.40S&Wモデル。精密射撃や競技用として人気。
  • G36: シングルスタックマガジンの.45ACPモデル。薄型で携帯性に優れる。
  • G37: .45GAP(グロック独自弾薬)を使用。大口径弾の威力と、9mmに近いフレームサイズが特徴。
  • G38: コンパクトな.45GAPモデル。G37より小型で携帯性が高い。
  • G39: サブコンパクトな.45GAPモデル。大口径弾をより小型の銃に収めたモデル。
  • G40: ロングスライドの10mmモデル。ハンティングやアウトドア用に高い威力を持つ。
  • G41: ロングスライドの.45ACPモデル。高精度で、競技やハンティングにも対応。
  • G42: ウルトラコンパクトな.380ACPモデル。非常に小型軽量で、携帯性を重視。
  • G43: 9mmシングルスタックモデル。薄型で携帯しやすく、隠匿携帯に最適。
  • G44: .22LR仕様。トレーニングや初心者向けにリコイルが少なく、扱いやすい。
  • G45: 9mmコンパクトスライド+フルサイズフレームのハイブリッドモデル。使い勝手とバランスの良さで人気。
  • G46: グロック初のロータリーバレル。ドイツ警察向けに設計され、メンテナンス性が向上。
  • G47: G17に似た9mmモデルだが、交換性や操作性に優れ、LE(法執行機関)向け。
  • G48: スリムな9mmモデル。携帯性を高めるために薄型フレームを採用。
  • G49: G19のフレームとG17のスライドとバレルを組み合わせたモデル。

各ジェネレーション(世代)の違い

画像出典:glock.pro

グロックの各ジェネレーション(Gen1〜Gen5)の主な違いは次のとおりです。

Gen1(第1世代)1982年

  • シンプルなデザイン: シンプルで、他のピストルに比べてコンパクトなデザインが特徴。
  • グリップ: 平滑なグリップ(滑りやすい)で、後の世代と比較すると握りにくさがあった。
  • デュポン製グリップ: 採用されたポリマーフレームは新しい技術でした。

Gen2(第2世代)1988年

  • グリップテクスチャの改善: フロントおよびバックストラップにチェッカリング追加。
  • 新規リコイルスプリング導入: 新型のリコイルスプリングアセンブリ追加(1991年)。
  • マガジンキャッチの変更: 大きめのマガジンキャッチが追加され、操作性が向上。
  • スライド形状の改善: より洗練されたスライドデザインに変更。
  • 新モデル追加: G19、G23など、コンパクト・サブコンパクトモデルが追加。

少数のGen2モデルにGen3に含まれる改良点が追加され、ファンの間で非公式に「Gen2.5」と呼ばれるレアなバージョンが存在します。Gen2.5はフィンガーグルーブを追加し、アクセサリーレールを廃止しています。また、Gen3ではRTF2採用モデルが非公式にGen3.5と呼ばれることがあります。

Gen3(第3世代)1998年

  • ピストルの外装改善: ピストルの全体的なフィット感と操作性を改善するために、スライドとフレームが改良。
  • ピカティニーレールの追加: フレームにピカティニーレール(アクセサリーマウント用)が追加され、ライトやレーザーサイトを搭載しやすくなった。
  • フレームデザイン変更: フィンガーグルーブやサムレストを追加。一部モデルに表面にざらつきのあるRTF2(Rough Textured Frame 2)を採用。
  • トリガー改良: トリガーが改善され、よりスムーズな引き心地に。
  • 新しい口径の追加: (.357 SIG、.45 GAP)
  • 新モデル: G26、G27、G34など。

Gen4(第4世代)2010年

  • 改良されたグリップ: ラフテクスチャードフレーム(RTF)グリップテクスチャにより握りやすさが向上。バックストラップが調整可能になり、ユーザーが自分に合ったフィット感を選べる。
  • リコイルスプリングの変更: デュアルリコイルスプリングアセンブリにより、反動が改善され、より安定した射撃が可能に。
  • 新しいマガジンキャッチ: マガジンキャッチが両面に対応し、左右利きに関係なく操作可能に。
  • スライドの改良: スライドのデザインが少し変わり、より耐久性が増した。
  • 新モデル: G17 Gen4、G19 Gen4、G22 Gen4など。

Gen5(第5世代)2017年

  • アンビ(両用)操作: マガジンキャッチやスライドリリースレバーが両面対応で、左右利きに関係なく操作可能に。
  • フレームの改善: フレームのデザインがさらに洗練され、スリム化された。フィンガーグルーブ(指掛け)廃止。ロッキングブロックピン廃止。フレア付きマグウェル追加。
  • 新規バレル: グロック・マークスマン・バレル(GMB)が採用され、精度が向上。
  • トリガー: 新しいトリガー機構により、トリガーの動作がより滑らかで、反応が速くなった。
  • リコイルスプリング: リコイルスプリングがさらに強化され、ショット後の安定性が向上。
  • マガジン: マガジンの底部にスリムなデザインが採用され、収納性が改善。
  • 表面処理: スライドにnDLC(ナノ結晶ダイヤモンドライクカーボン)採用により強固な表面処理が施された。
  • フロントセレーション: 一部モデルにフロントセレーション追加。
  • 新モデル: G17 Gen5、G19 Gen5、G43X、G48など。

主な変更点:

  1. Gen1 → Gen2: グリップテクスチャの改良、マガジンキャッチの変更、スライドの洗練。
  2. Gen2 → Gen3: ピカティニーレール、バックストラップ、トリガーの改善。
  3. Gen3 → Gen4: 握りやすさの向上、リコイルスプリングの改良、左右利き対応のマガジンキャッチ。
  4. Gen4 → Gen5: アンビ操作、精度向上のためのバレル改良、スリム化されたフレーム、マッチグレードバレル。

各世代と発売時期

画像出典:glock.pro

各モデルと世代(ジェネレーション)の発売時期一覧です。

モデルによっては先に法執行機関向けとしてリリースされ、後に民間市場へ遅れて発売されることがあります。

そのため、モデルナンバーの順番が発売年と前後する場合があります。

※以下の表は全モデルを網羅していません。

発売年モデル
1982~1983G17(Gen 1)
1988
Gen 2(1988~1997年)
G17 Gen2
G19 Gen2
1990G20 Gen2
G21 Gen2
G22 Gen2
G23 Gen2
1994G26 Gen2
G27 Gen2
1997G34 Gen2
1998
Gen 3(1998~2009年)
G17 Gen3
G19 Gen3
G22 Gen3
G23 Gen3
G26 Gen3
G27 Gen3
2002G34 Gen3
G35 Gen3
2003G21 Gen3
G30 Gen3
G36 Gen3
2005G37 Gen3
G38 Gen3
G39 Gen3
2006G20 Gen3
G29 Gen3
2007G31 Gen3
G32 Gen3
G33 Gen3
2008G21SF Gen3
2009G41 Gen3
2010
Gen 4(2010~2016年)
G17 Gen4
G19 Gen4
G22 Gen4
G23 Gen4
G26 Gen4
G27 Gen4
2011G34 Gen4
G35 Gen4
2013G17L Gen4
G20 Gen4
2014G41 Gen4
2016G17M (FBI仕様モデル)
2017
Gen 5(2017年~現在)
G17 Gen5
G19 Gen5
G34 Gen5
G22 Gen5
G23 Gen5
2018G26 Gen5
G27 Gen5
G31 Gen5
G32 Gen5
G33 Gen5
G45 Gen5
2019G48 Gen5
2020G47 Gen5
2023G49 Gen5

パーツの互換性

グロックピストル画像

各モデルのパーツ互換性一覧です。

互換性は世代やモデルによって異なるため、実際の交換には個別の確認が必要です。

スライド

  • G17とG34:スライドとバレルの一部互換性あり(同じ9mm口径)
  • G19とG45:スライド互換が可能(同じフレームサイズ)
  • G22とG35:.40S&W口径でのスライド互換性あり
  • G26とG27:サブコンパクト9mmと.40S&Wでスライド交換が可能

バレル

  • G17とG34、G19とG45:同じ口径(9mm)で互換性あり
  • G22とG35、G23とG32:.40S&Wと.357SIGでバレル互換が可能

マガジン

  • G17、G19、G26:9mmマガジンが一部互換性あり(大きいマガジンが小さいモデルに使用可能)
  • G22、G23、G27:.40S&Wマガジンが互換性あり(同様に大きいマガジンが小さいモデルに使用可能)
  • G20とG29:10mmオート弾のマガジンを互換使用可能

トリガー機構

  • Gen3からGen5の同じサイズ内で一部互換性あり
  • G17、G19、G26、G34(9mmシリーズ):トリガーメカニズムの互換性があり交換可能

フレーム

  • G17とG34、G22とG35:同じフルサイズフレーム内での互換性
  • G19とG45、G23とG32:コンパクトサイズフレーム内での互換性

リコイルスプリング

  • G17とG34(9mm):同じフレームサイズで互換性あり
  • G19とG45(9mm):同じコンパクトサイズ内で互換性あり

バックストラップ

  • Gen4およびGen5モデル間での互換性が高い
  • フルサイズとコンパクトサイズのフレームで一部互換可能

サイト(照準)

  • 同じサイズフレーム内でのサイト交換が可能
  • 9mm、.40S&W、.357SIGの一部モデルで互換性あり(スライド長に依存)

アメリカの民間市場で販売されていないモデル

アメリカの民間市場で販売されていないグロックのモデル一覧です。

モデル口径特徴
G25.380ACP
(9mmショート)
小型かつリコイルが少なく扱いやすいが、輸入規制ポイント不足によりアメリカでの一般販売不可
G28.380ACP
(9mmショート)
G26に似たデザインのサブコンパクトモデル。G25同様、輸入規制ポイント不足により一般販売不可
G469x19mmドイツ警察向けに設計されたモデルで、初のロータリーバレルシステムを採用。アメリカでの民間販売不可

※アメリカ国内の販売は制限されていますが、法執行機関には提供されることがあります。

※フルオートモデルのG18は、フルオート火器の所有が可能な州において所定の手続きを経ることで所有可能です。

グロックのクローン製品

2000年代初頭から、グロックピストルのサードパーティ製フレームやスライドが登場し始めました。

特許の期限切れに伴い、完全なグロッククローンが製造可能になっており、多数の企業がグロックのクローンを製造しています。

  • 中国:
    • ノリンコがグロック17のクローンであるNP-7(またはNP7)を製造。
    • 湖南兵器軽兵器研究所を通じて湖南兵器工業集団に下請けされています。
    • 第4世代のグロック17の影響を受けているようです。
    • NP7は輸出販売向けに販売されています。
  • イラン:
    • DIOのシャヒド・カヴェーがRa’ad(セレクター付き、グロック17の無許可コピーの可能性)、グロック19、Kaveh-17(おそらく改良型Ra’ad、グロック17Sのバリアント)を製造。
    • これらはすべてグロックピストルの無許可クローンです。
    • イラン軍に採用されています。
  • ミャンマー:
    • タトマドー(ミャンマー軍)がMA5 MK IIと呼ばれるグロック17のクローンを採用。
    • 2018年に最初に報告されました。
    • ミャンマーの特殊部隊向けに製造および採用されています。
    • このピストルは丸みを帯びたトリガーガードと、グリップにタトマドーのエンブレムが付いています。
  • パキスタン:
    • パキスタンのカイバル地方で無許可のグロッククローンが製造されています。
    • 2018年に最初に報告されました。
  • 台湾:
    • 台湾の第205兵器廠がT97ピストルと呼ばれるグロック19のコピーを製造。
    • 台湾製のグロックは、台湾警察が使用するスミス&ウェッソンモデル5906に交代するために作られましたが、最終的には採用されませんでした。
  • トルコ:
    • Akdal ArmsがGhost TR01と呼ばれるピストルを製造。
    • 設計はグロックピストルに大きく影響を受けています。
  • ベトナム:
    • 2024年12月のベトナム防衛博覧会で、Z111工場がSN19(グロック17 Gen 5)、SN19-T(スチールフレームバージョン)、および7.62×25トカレフ弾を使用するSN7VN-M24として知られる一連のグロッククローンピストルを発表しました。

グロックの歴史

グロック社画像
GLOCK Inc. Smyrna, GA – USA 画像出典:eu.glock.com

1980年代初頭、オーストリア軍が新型制式ピストルの調達を開始したことが、グロック17の開発のきっかけとなりました。当時、銃器の設計経験がなかったガストン・グロックは、自身の持つポリマー素材の専門知識を生かし、ピストルの開発に乗り出しました。

オーストリア軍の要求仕様を満たすため、徹底的な設計と試験が繰り返されました。その結果、軽量で耐久性の高いポリマーフレーム、高い装弾数と信頼性、シンプルな構造と操作性を兼ね備えたグロック17が誕生しました。1982年、グロック17はオーストリア軍の制式ピストルとして採用され、P80の名称で配備が開始されました。

オーストリア軍での採用をきっかけに、グロック17は世界各国で注目を集めるようになりました。ノルウェー、スウェーデンなど、ヨーロッパ諸国で続々と採用され、アメリカ軍のトライアルにも参加し、高い評価を得ました。その後、イギリス軍、フランス軍など、多くの国の軍隊で制式採用されることとなりました。

ポリマーフレームの採用により、軽量化と耐久性の向上を実現し、高い装弾数と信頼性により、軍や法執行機関での使用に最適でした。また、シンプルな構造と操作性は、訓練やメンテナンスの容易さに繋がり、幅広いユーザーに支持されました。

グロック17は、軍や法執行機関だけでなく、民間市場でも広く普及しました。高い性能と信頼性から、護身用やスポーツ射撃用として、多くのユーザーに愛用されています。

西暦出来事
1980オーストリア軍が第二次世界大戦時代のワルサーP38に代わる新型の軍用ピストルの調達を発表。
1982ガストン・グロックが軍、警察、民間スポーツ射撃界のヨーロッパの主要なハンドガン専門家チームを編成し、コンバットピストルの最も望ましい特性を定義。
3か月以内に、グロックが以前設計のピストルの実証済みメカニズムを組み合わせたプロトタイプを開発。
グロック17のサンプルが評価試験に提出され、すべての耐久およびテストに合格した後、グロックが勝者として浮上。
グロック17がオーストリア軍および法執行機関に「Pistole 80(P80)」として採用される。(最初の注文は25,000丁)
1983-1985ノルウェーとスウェーデンが共同でグロック17のトライアルを実施。
1983アメリカ国防総省が非公式評価のためにグロック17のサンプルを4丁受け取る。
1985グロック17がノルウェーでP80として採用。
1986最初のグロック17がアメリカに輸入される。
1988グロック17がスウェーデンでPistol 88として採用。
第二世代グロックピストルが導入される。
1991一体型リコイルスプリングアセンブリが元の2ピースリコイルスプリングおよびチューブ設計に置き換わる。
1992約350,000丁のピストルが45カ国以上で販売。(250,000丁がアメリカ国内で販売)
1998第三世代グロックモデルが導入される。
20022002年以降のピストルには、チャンバーインジケーターとして機能する新型エキストラクターが搭載される。
2003グロックが内部ロックシステム(ILS)安全機能であるグロックセイフティロックを発表。
2009グロック22 RTF2(Rough Textured Frame 2)(.40 S&W)が導入される。
2010第四世代グロックモデル(Gen4)がSHOT SHOWで発表される。
2011グロックがリコイルスプリング無償交換プログラムを発表。
2013イギリス軍がブローニングハイパワーピストルをグロック17 Gen 4に置き換え始める。
2016アメリカ連邦捜査局(FBI)がグロックに新しい9×19mmパラベラムのデューティピストルを提供する契約を授与。
インディアナポリスメトロ警察署(IMPD)がグロック17Mピストルでトレーニングを開始。
IMPDが17M自主リコールを発行。
2017第五世代グロックモデル(Gen 5)が発表される。
2020フランス軍(FAF)がMAC Mle 1950およびPAMAS G1ピストルをグロック17 Gen 5モデルに置き換え始める。
2023創業者ガストン・グロックが死去

創業者ガストン・グロックの生涯

ガストン・グロック(1929~2023年)は、オーストリアの技術者であり実業家で、グロック社の創業者です。1929年にウィーンで生まれ、第二次世界大戦末期には10代でドイツ国防軍に徴兵されました。戦後、技術者としてキャリアをスタートし、1960年代にはカーテンロッド、1970年代にはオーストリア軍向けのナイフを製造しました。

52歳になって初めて銃器の設計・製造に乗り出し、1980年のオーストリア軍の新型ピストルコンペに参加。ポリマーフレームのグロック17を開発し、1982年にオーストリア軍と警察に採用されました。グロックは20世紀で最も影響力のあるハンドガンの一つとなり、ポリマーフレーム、ストライカー方式のピストルという業界全体のトレンドを牽引しました。

1999年には、財務顧問による殺人未遂事件に遭いましたが、反撃して難を逃れました。

私生活では、1958年にヘルガ・グロックと結婚し、3人の子供をもうけましたが、2011年に離婚。同年に、脳卒中の治療で出会った50歳年下の看護師、キャスリン・チコフと再婚しました。

グロックは、100万ユーロ以上をオーストリアの慈善団体に寄付し、オーストリア自由党にも資金を提供。彼は公の場を避け、プライバシーを重視する「隠遁したオーストリアの億万長者」として知られていました。

西暦出来事
1929年7月19日ガストン・グロックがウィーンで生まれる。
第二次世界大戦末期10代の頃にドイツ国防軍に徴兵される。
戦後技術者として学校を卒業し、ハンドドリル会社に入社。
1958年ヘルガ・グロックと結婚。
1960年代カーテンロッドの製造を開始。
1963年ヘルガ・グロックと共同で家族経営の会社を設立。
1970年代オーストリア軍向けにナイフの製造を開始。
1980年オーストリア軍の新型サービスピストルコンペに参加。
HKの最初の2つのポリマーフレームピストル、VP70とP9の開発に携わった2人の技術者を雇う。
ガレージの作業場でオーストリア軍向けのフィールドナイフのハンドルと鞘を製造するために射出成形機を購入。
1981年4月グロック17のオーストリアでの特許を申請。
1982年9x19mm弾を使用する最初のグロックピストル「グロック17」がオーストリア軍および警察に採用される。
1980年代半ばグロックピストルがアメリカで販売され、犯罪率が上昇していた時期に法執行機関に採用される。
1999年7月財務顧問のチャールズ・エワートが資金を横領した疑いを持つ。
エワートがフランスの傭兵を雇い、グロックを殺害しようとするが失敗。
エワートと傭兵は殺人未遂で有罪判決を受け、刑務所に送られる。
2008年脳卒中で倒れ、後の妻となる50歳年下のキャスリン・チコフの看護を受ける。
2011年ヘルガ・グロックと離婚し、訴訟となる。
キャスリン・チコフと再婚。
2017年訴訟が棄却される。
2023年12月27日ガストン・グロックが94歳で死去。