近距離では片手で撃ち、離れたターゲットにはサポートハンドで銃を安定させるという考え方からこの様な撃ち方になっています。
シューティングスタンスは地面に近いほど安定するため、距離が離れるほど低い姿勢で撃ちますが、サポートハンドは銃を支えるために使用しており、リコイルを処理することを目的としていませんでした。
19世紀から20世紀にかけ、サイトで狙わずに撃つ、いわゆる「ポイント・シューティング」が広く利用されていました。
当初は人差し指をフレームに起き、中指でトリガーを引いてターゲットを指さすイメージで射撃が行われることもありましたが、誤ってスライドストップ・ピンを押してジャムの原因になりやすいことから、後に動画の様に人差し指でトリガーを引くポイント・シューティングが一般的になりました。
このポイント・シューティングではサイトを使用しないため、銃を目の高さまで上げることなく素早く射撃することが可能で、近距離であれば片手でも十分な命中率を維持できると考えられていました。
ですが、1950~80年代にかけてジャック・ウィーバーやジェフ・クーパーによるサイトを使用した「サイト・シューティング」が提唱されると、複数発を安定して発射するにはサイトを使用して両手で射撃する方が効率が良いと考えられるようになりました。
また、80年代以降はリボルバーに代わってピストルが盛んになる他、ボディーアーマーが一般的になったこともあり、法執行機関においても、より多くの弾を短時間に発射する必要性が生じたといった背景もあります。