M1Dで1,400ヤードはかなり困難ですが、朝鮮戦争では1,250ヤードの狙撃記録がありますから不可能ではないと思われます。
こちらの動画ではM1Dで1,000ヤードのターゲットにヒットさせています。
M1DにはM81~M84スコープが使用されましたが、これらのパワーは2.2倍固定ということもあり、1,000ヤード越えには向いていません。
M81スコープで1,400ヤード(1,280m)を狙うと、スコープ内に見える範囲は横幅約180メートル程度となりますから、人間大ターゲットはかなり小さく見えます。
仮に初速3020fps、弾頭重量147gr(FMJ)の.30-06で1,400ヤードを撃つと、発射から着弾まで約2.69秒、エナジーは1,400ヤード地点で約305ft-lbs程度となり、これは.38スペシャルレベルです。
この弾道とスコープから判断すれば、とても1,400ヤードを狙える性能を持っているとはいえませんが、弾道計算が完璧で風の影響を全く受けなければ運よく初弾で命中可能かもしれません。
実際には初弾で弾道を確認し、次弾以降で命中させるのが現実的ですが、M1Dの最大有効射程が1,000ヤードと言われているとおり、このセットアップでは1,000ヤード以下が実用的といえます。