アサルトライフルでのバーストモードの必要性については、ベトナム戦争の教訓通り弾薬を無駄に消費しないためという意味で有用です。
バースト射撃であればフルオートよりもコントロールしやすく、より高い命中率が期待できます。
しかし、ご指摘の通りバーストメカは構造的に複雑になりますし、銃のコストが多少高くなるのは事実です。
ただ、コストについてはフルオートで無駄弾を消費されるぐらいなら、寧ろトータルコストは安いという考え方もできます。
2000~3000発の5.56mmNATO弾とM16A4(バースト機能付き)は同等の価格で、M16A4はM4A1より少し高価ですが、それでも100ドル未満の差です。
フルオートが可能なアサルトライフルでも、実際にはセミオート射撃が基本となり、バーストやフルオートが使用されるのはレアです。
しかし、近距離で待ち伏せ攻撃を受けた場合などで、バーストやフルオートで火力を集中して敵の攻撃をストップさせるといったFPF(ファイナル・プロテクティブ・ファイア/最終防護射撃)の際に効果があるため必要とされます。
私は個人的にフルオートがあればバーストモードは不要と考える方なのですが、実戦経験のない新兵にバースト機能付ライフルを装備させたいという考え方は理解できます。
それは単に弾薬代がもったいないからという理由だけでなく、フルオートで短時間に弾薬を消費してしまうと、射撃を継続しなければならない状況でマガジン交換という「射撃を中断する時間」を作ってしまうことが非常に危険で、戦術的に問題といえます。