一言で言えば「ちょうどいい大きさだから」です。
黒色火薬を使用していた時代には大口径が多く、米軍は.45口径の.45-70ガバメント、ロシア軍は10.7×58mmR、日本軍は11x60R村田といった10mm以上が主流でしたが、無煙火薬の時代になると小口径化されていきました。
装薬の進化は射程距離、命中精度、ケースサイズなどに影響し、当時のフルサイズカートリッジでの射程距離や命中精度のバランスの良さを追求すると.30口径(7.62mm)が良い結果を出す平均的なサイズになります。
アメリカでは.45-70ガバメント、.30-40クラグ、.30-06スプリングフィールド、7.62x51mmNATOと発展。
ロシアでは10.7×58mmR、7.62x54mmRと発展。
日本では11x60R村田、6.5x50mmSR、7.7x58mmSR、7.62x51mmと発展しています。
アメリカでは.30-06スプリングフィールドの登場により民間市場で狩猟用として広く普及し、バランスの良い.30口径弾が高く評価されました。
そして1954年に7.62x51mmがNATO標準となり、NATO諸国では最も多く利用される弾薬の一つになります。
1980年に5.56x45mmがNATO標準となったことで小口径高速弾が普及しましたが、長距離射撃においては弾頭重量が必要となるため、使用目的次第で7.62mm口径も併用されています。