誤射には「無意識の誤射」と「誤認による誤射」がありますが、どちらも訓練が重要になります。
無意識の誤射を防ぐには、「撃つ瞬間までトリガーガード内に指を入れない」、「常に銃口を安全な方向に向ける」、「銃は常に弾が装填されているものとして扱う」、「ターゲットの背後に注意する」といった、基礎的なルールを守る必要があります。
これは頭で理解するだけでは不十分で、日常的に行い習慣化することで無意識に銃を安全に使用できるようになります。
平時に無意識の習慣化ができれば、精神的緊張や興奮状態にある非常時でも誤射のリスクを軽減することが可能です。
誤認による誤射についても、それぞれの状況を想定して訓練が必要になりますが、歴史的に誤射は減少傾向にあります。
第一次世界大戦時には同士討ちで万単位の死者が出ていましたが、昨今のアフガニスタン紛争での米軍の同士討ちによる死者は40人ほどにまで抑えられています。(ベトナム戦争では約8000人)
特に無線やGPSなど技術の発展により味方の位置を把握しやすくなり、誤認による誤射はかなり少なくなりました。
近接戦闘などでは瞬時の判断力が必要になるため、キルハウスなどの施設を利用した訓練も重要になりますし、実戦では事前の情報収集も誤射を軽減するために重要な要素になります。
以前にFBIのレポートを読んだ際に、そこでは同士討ちを避けるために無線の使い方の重要性について触れられていました。
銃による無差別殺人の対応策に関する内容でしたが、無線による情報が錯そうし、パンク状態になるとチーム同士で重要な情報を共有できないことで同士討ちの発生リスクが上がります。
そのため無線の使い方を学ぶ訓練が重要と言われています。
参考リンク:List of friendly fire incidents