材質、口径、弾速などの条件が同一のとき、全長が短い弾頭(軽い弾頭)と長い弾頭(重い弾頭)を比較すると、長い弾頭の方が飛距離が長くなり、また貫通力も長い弾頭の方が大きくなります。
これを弾道学用語で説明すると「長い弾頭(ライフル弾)はBC(Ballistic coefficient/弾道係数)とSD(Sectional density/断面密度)が大きい」と言い表すことができます。
全長が長いライフル弾の弾頭は空気抵抗が小さく重量も重いため、空気抵抗による減速が少なく慣性力によって長い距離を飛びます。
しかし同口径でも弾頭の全長が短いピストル弾はライフル弾と同じ速度で発射されても飛距離が伸びず、この点が不利になります。
「安定」という意味では、弾頭重量に合わせた適切なライフリングのツイストレートを使用すれば、全長の長さに関係なくどちらも近距離において安定します。
ですが、飛距離が伸びない弾頭で長距離を飛ばそうとして射角を上げると滞空時間が長くなり、大きな弾道曲線になることで長距離では弾速の違いなど条件次第で安定しなくなる可能性があります。