明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
リコイルには計算で求めることができる反動(リコイル)と、知覚できる反動(フェルトリコイル)があります。
物理的に生じる反動の強さは使用弾薬と銃の総重量によって異なり、同じ弾薬を使用したとき、銃の総重量が重い方が反動が軽くなります。
一方、手に感じられる「反動の強さ」は、実際に生じる反動の強さと比例せず、銃のデザインによって異なる反動を感じられます。
これは銃の総重量の他、銃身軸(ボアアクシス)の高さ、リコイルスプリングの強さや構造、スライドの質量、スライドの後退速度、グリップの幅や重量、グリップアングル、フレームの重量、重心位置、銃身の長さ、閉鎖方式の違い、装弾数の違い・・・等々、様々な要素が影響し、同じ弾薬を使用しても異なる反動の強さを感じます。
ご指摘の通り、ポリマーフレームのグロックは発射の瞬間に変形しバックストラップで衝撃を吸収することで反動が軽く感じられます。
グロックの場合、これに加えて銃身軸が低い位置にあるためマズルジャンプが軽減し、幅広いグリップにより反動を受ける面積が広いことでソフトな撃ち味を感じられます。
同じ弾薬を使用しても、シングルスタックとダブルスタックではダブルスタックの方が反動が軽く感じられやすいのは、こういった理由があります。
しかし、アルミフレームの様にポリマーフレームよりフレームが重ければマズルジャンプが軽減され、銃の総重量が増すことで結果的に反動が軽く感じられる場合もあるため、フレームの素材の違いによって反動が強くなる、または弱くなるといった法則性はありません。
全ては条件次第で異なる反動が感じられます。