はじめまして、こんにちわ。
なぜ線状痕が同一のものとならないのか(線状痕によって個別の銃の同定が出来るのか)というと、
まずライフリングを刻む工程において銃身内部を機械によって切削するのですが、
その際に切削機械の”刃”そのものも、わずかながら次第に削れて摩耗してゆきます。
そうなれば同じ機械でも一本目に作った銃身と二本目に作った銃身でも、刃の状態が異なるので僅かな違いが発生する訳です(銃身一本ごとに機械の刃を交換するわけにもいきませんからね)。
また仮にライフリングの形状が全くの同一である二つの銃身があったとしても、ライフリングの目的である弾丸に回転を与える課程において、お互いに金属同士が削れ合う(削れた金属粉は射撃残渣として射手の体や衣服に付着する)ので使用する弾丸・頻度・環境などの違いによって、徐々にライフリングに固有の特徴がついていくことになります。