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ライフルにおける口径漸減について

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  • このトピックには4件の返信、1人の参加者があり、最後にたまにより1年、 9ヶ月前に更新されました。
5件の投稿を表示中 - 1 - 5件目 (全5件中)
  • 投稿者
    投稿
  • #98837
    たま
    ゲスト

    お世話になります。
    ライフルにおいてバレルが先に行くほど内径が絞られたものは市販(カスタムパーツ含む)、軍用でありますでしょうか。
    ゲルニッヒ砲のようなイメージです。
    もしありましたら可能ならばその絞り率?、どのくらい絞られているかの数値が知りたいです。
    よろしくお願い致します。

    #98838
    ポルポル
    キーマスター

    スクイーズボア(テーパードボア)は19世紀からライフルで利用されていますが、軍用では1960年代にブローニングM2などで試作された例があります。

    民間市場では多くのエアライフルや.22LRライフルなどでも利用され、旧コルトパイソンやCZの.22LRライフルなどもテーパードボアが利用されています。

    また一般的にスクイーズボアとは呼称されませんが、ライフル用カスタムバレルでは薬室側より銃口側の内径を狭くし、応力による影響を軽減する目的や長期的に命中精度低下を防ぐ目的で加工されることがあります。

    >もしありましたら可能ならばその絞り率?、どのくらい絞られているかの数値が知りたいです。

    テーパーが始まる位置や長さは製品によって様々なため一概に言えませんが、概ね1/1000~1/2000インチの絞りがあります。

    関連トピック:
    拳銃やライフル用のチョーク
    バレル内径の変動の公差について

    #98839
    たま
    ゲスト

    回答ありがとうございます。
    過去の回答見落としていました。すみません。

    追加で質問なのですが、市販されているような製品の初速向上の効果と銃身寿命、停弾のリスク等の影響はどれほどのものでしょうか。また大幅な初速向上を図ったような製品あるのでしょうか。
    よろしくお願い致します。

    #98842
    ポルポル
    キーマスター

    >初速向上の効果

    一般的にスクイーズボアは初速が向上する傾向があります。
    ですが実際の弾速は設計の内容、銃身の状態、弾頭、弾薬などの条件によって異なります。

    また、初速向上を目的としていない場合は一般的な弾速と同等になる場合もあります。
    例を挙げると1960~1970年代に米陸軍とコルトはスクイーズボア(SALVOスクイーズボアシステム)の研究を行っていましたが、これは複数の弾頭を同時に発射し命中率向上を狙った内容のため通常より速い弾速は求められておらず、9mm、5.56mm、7.62mm、12.7mmのいずれも既存の弾速と同等でした。

    余談ですが米軍ではM9ピストルのトライアルの際に提出されたコルトSSP M1971ピストルにスクイーズボアバレルがオプションとなっていましたが、結果的にベレッタ92が採用されることとなりました。

    >銃身寿命

    スクイーズボアは摩擦抵抗が大きいため腔圧が高くなり、高圧によるエロージョン(焼損による浸食)の影響から銃身命数が短くなります。
    これは歴史的に軍用小火器用として採用されてこなかった理由の1つです。

    >停弾のリスク

    停弾のリスクは一般的な既存の銃身と変わりません。

    >また大幅な初速向上を図ったような製品あるのでしょうか。

    スクイーズボアは高圧になるため既存の銃では大幅な初速向上は不可能です。

    しかし米陸軍では現在研究中で、高圧に耐える強固なブリーチアッセンブリーを新規開発することでライフル弾の初速を持つピストル、高速ライフル弾(5000fps超)、無人機(ドローンやロボット)への転用などの開発が進められており、実験で24インチバレルから5750fpsで発射することは達成されています。

    参考パテント:US9759501B2

    #98845
    たま
    ゲスト

    詳しい回答ありがとうございます。
    勉強になりました。自分でももっと調べてみます!

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