いわゆるバックレイク、FBI-cant等と呼ばれる角度の付いたホルスターについてなんですが、これはどういった利点があるのでしょうか?
自分も一つ持っていますが、垂直に引き抜くストレートレイクの方がドロウしやすい気がします。
それに傾けて銃を吊っているので、ホルスターから出し入れする際に銃口が(斜め下気味ですが)ほんの少しですが後ろを向くのも安全上気になります。
しかし主要なホルスターメーカーでは多く製品にラインナップしていますし、職務用やCCW用の実戦向けホルスターでは特に多く見るのですが、好まれる理由は何なのでしょうか?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
バックレイクやFBI cantが好まれる理由は、携帯時の快適性です。
銃を垂直に保持すると、フレームと弾の重みによって重心が後ろ(グリップ側)へ移動し、ベルトが捻じられたり、身体を動かし難くなることがあります。
ですが、FBI-cantの様に前方へ10~20度傾斜すると、ホルスターとベルトの固定位置の真上に重心が位置するため、銃が安定して身体が動かしやすくなります。
また車を運転する際も、前方へ傾斜することでグリップがシートに接触しにくい(車内でもドロウしやすい)という利点があります。
問題は、仰る通り安全性が指摘されており、ドロウの際に銃口が自分に向くリスクがあります。
FBI cantを利用するユーザーは腰のサイド(脇の真下)で固定することが多いですが、もし車を運転したりシートに深く腰掛けないのであれば、5cmほど後ろへ回してヒップ寄りの位置で固定するのがお勧めです。
この方法であれば銃口を自分に向けることなくドロウできます。
しかし、身長や体格は個人差があるため、バーチカルホルスターとFBI cantのどちらが良いとは一概に言えません。
バーチカルホルスターの方がドロウしやすい(早い)と感じるユーザーが多い印象があるものの、どのホルスターが自分にとって快適に扱えるのか、実際に試して選択するのが良いと思われます。
ただ、背骨の位置で固定するバックホルスター全般はお勧めしません。
これらは後ろに転倒すれば脊髄や腰神経を傷めるリスクがあり危険です。
もし必要であれば、背骨から左右どちらかにずらして固定することをお勧めします。