まず前提として知っておきたいのは、デシベルは対数を使用して計算されるため、10デシベルは1デシベルの10倍ではないということです。
仮に140デシベルの音圧レベルを発するライフル弾でサプレッサー使用時に130デシベルのとき、数字上では10デシベルの差でしかありませんが、実際に耳に聞こえる銃声は数字で見る印象よりもかなり小さくなったと感じますし、銃声が届く距離も大きく変化します。
音速を超えるライフル弾を発射したとき、燃焼ガスによる銃声と、飛翔する弾頭によるソニックブーム(衝撃音)が耳に届きます。
燃焼ガスによる銃声は距離が離れるほど小さくなる一方、自分の近くを飛翔する弾頭のソニックブームは変わらず大きく聞こえます。
サプレッサーは燃焼ガスによる音を減少させることが可能ですが、ソニックブームの音圧を減少させることはできません。
そのためソニックブームの発生を防ぐには、音速を超えない亜音速弾(サブソニック弾)を使用する必要があります。