銃口を体に密着させた状態で発砲するのと、ある程度距離をとって発砲した場合、体に加わるダメージに違いはあるのでしょうか?
距離が近ければ近いほど威力は上がるのですか?
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銃口を密着させて発射(コンタクトショット)する場合、強く押し付ける場合(ハードコンタクト)と弱く押し付ける場合(ルーズコンタクト)では、発射ガスの流れが異なります。
強く押し付けるとガスは体内に入り、弱く押し付けるとガスが体内に侵入したり体外へ逃げる場合もありますが、体内にガスが侵入することで内蔵が圧迫されるなどの効果が表れ、骨に押し当てた場合は骨と皮膚の間にガスが入ることで皮膚がめくれ上がり、星状に皮膚が裂けることがあります。
(画像で星状の銃創を確認したい場合は「Stellate wound」で画像検索してみてください)
過去には映画撮影用の空砲の発射ガスによる死亡例もあり、弾が発射されなくてもガス自体に殺傷力がある場合があります。
しかし、実際にどの程度の影響があるかといった問題は、弾薬の種類、口径、身体の部位など、様々な条件で異なるため一概に言えません。
ただ、銃口を密着させた場合は体内にガス、装薬、衣服等の異物が侵入することで、感染症のリスクが高くなると言われています。
>距離が近ければ近いほど威力は上がるのですか?
厳密には距離が近いほど弾速の低下が少ないため威力が高いと言えますが、弾が高速の場合は着弾と同時に砕ける「フラグメンテーション」によって殺傷力の低下が起こることがあり、それぞれの弾薬の特性によって異なります。