米軍のM9ピストルとしても有名なM92ですが、米軍の官給品としての刻印が打たれているだけで、銃そのものはM92FSそのまんまだと子供の頃からずっと思っていました。
なのでベレッタ社の商品リストにあるM9も、マニア向けのちょっとしたサービスで刻印違いを用意したくらいに思っていました。
…しかし、実銃の比較動画を見ると細部が微妙に違っているようです。
もしかして、単なる刻印違いではなく結構違う仕様なのでしょうか?
そうすると、全盛期に色々な映画で見かけたプロップや、米国内のLEオフィサーが実際に携行していたのもあくまで「M92FS」であって、M9仕様は米軍以外では本来は殆ど見かけないものなのでしょうか?
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M9と92FSは仕様が異なりますが、どの時代のモデルで比較するかによって違いに差があります。
これはM9と92FSは時代と共にマイナーチェンジを繰り返されてきたためで、どちらもハンマーピンの大型化やリコイルスプリングガイドロッド変更など、オリジナルとは差異があります。
ですが、現行の92FSとM9を比較した場合では、以下の違いがあります。
【刻印】シリアルナンバーの表記方法の違いや、92FSには注意書きの刻印がある。
【サイト】M9は2ドットに対し、92FSは3ドット。
【ダストカバー】92FSはフレーム先端が傾斜し、肉厚が薄くなっている。
【フレーム】92FSはバックストラップがカットされ、よりハイグリップが可能。
【コーティング】92FSのトリガー、マガジンキャッチ、セイフティーレバーはポリマーコーティングされている。
>M9仕様は米軍以外では本来は殆ど見かけないものなのでしょうか?
民間市場でM9が発売されるまでは軍以外では見られないものでしたので、ハリウッド映画のM9プロップも92S/92SB/92F/92FSをベースとしていました。
また、現在民間市場で販売されているM9も軍用とは若干異なり、コマーシャル(民間)を意味する「C」の刻印が打刻されています。