「火力 VS 命中精度」の議論は昔から存在し、第二次世界大戦でのMG34とBAR、ベトナム戦争でのRPK、RPD、M14A1、ストーナー63、アフガニスタン紛争でのL86A2とMinimiなど、様々な議論が繰り返されてきた歴史があります。
持続発射速度を比較するとM27は毎分40発に対しM249は毎分85発のため、近距離における火力はM249が勝っています。
しかしM249の実質的な有効射程距離は約250mのため、遠距離のターゲットに対しては制圧射撃の効果が低くなり、命中精度が高いM27の方が少ない弾薬で効果的な制圧射撃が可能です。
英軍はアフガニスタンでタリバンのRPDやPKマシンガンといったベルト給弾のマシンガンに圧倒され火力で撃ち負ける経験をし、ベルト給弾マシンガンが必要だと認識しましたが、後に命中精度の低さと銃の重さが問題となり、小隊規模レベルにおいてベルト給弾マシンガンを装備しない選択をしました。
結果、英軍は近距離戦闘ではアサルトライフル、遠距離のターゲットにはDMRを使用するといった使い分けを選んだわけですが、一方で米海兵隊はM27の命中精度と機動性の高さを重視し、火力が必要となる任務ではベルト給弾のSAWを併用しています。
これはオートマチックライフルとマシンガンのどちらが有効かという問題ではなく、一つの銃で全ての状況に対応することは不可能であり、チーム内での各個人の装備の違いや任務の内容によっては有効な場面とそうではない場面があるため、状況に応じた武器選択が必要とされます。