M1ガーランド、M1カービン、M14等のライフルは銃身の下にピストンが備わっています。
構造上ピストンを下に配置することは可能ですが、この場合ボルトキャリアを後退させるためにマガジンを回避するオペレーティングロッドの形状が複雑になると同時に、重量も重くなります。
重いピストンロッドやオペレーティングロッドは反動が大きく感じられる原因となり、製造コストも高くなる問題があります。
ステアーAUGでは斜め下にピストンを配置することでマガジンの位置を避け、ボルトキャリアを後退させる設計を採用しています。
ですがこの構造はライフルに大きな厚みが生じます。
FG42ではマガジンを横から挿入し給弾するため、ピストンロッドが銃身の下から後方へ真っ直ぐ伸び、給弾を邪魔することなくボルトを後退させることが可能な設計です。
この他、M60、M249、M240などの様に、ベルト給弾のガス作動マシンガンでは銃の上や横から給弾を行うため、ピストンは銃身の下に配置する方がシンプルで合理的です。
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