仰る通り、弾頭の種類によって貫通力が異なります。
通常は鉛のコアが使用されますが、スチールコアなど硬いコアが使用されれば貫通力が高くなりますし、それに加えて「速い弾速」と「小口径」という条件が加わると、更に貫通力が高くなります。これは拳銃弾でも同じです。
動画で使用されているアーマーは、セルビアのMDP社という防弾装備製造メーカーの製品で、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)を重ねたものです。
これはセラミック製プレートとは異なり、繊維が弾の衝撃を吸収拡散するタイプなので、スチールコアの小口径高速弾は貫通しやすくなります。
とはいえM855A1はレベルIIIのセラミックプレートでも貫通可能なので、UHMWPEでストップさせるのはなおさら不可能です。
7.62x39mmのスチールコアは、モデルによってコアの硬さが異なり、それによって貫通力にも差があります。
スチールコアには熱処理で硬化したものや、熱処理していないスチール、またはカーボンを含む炭素鋼コアなどがあり、硬度が弱ければ貫通力は劣ります。ですが、動画のアーマーであれば通常のスチールコアの7.62x39mmはストップできる性能があります。
一方、M855A1は鉛を使用しておらず、硬いスチールコアの後ろに鉄より比重の重い銅のコアを配置することで貫通力を高めています。
つまり、「硬いコア」「高速弾」「小口径」という組み合わせにより、高い貫通力を持ちます。(大口径でも弾速がそれを補うほどより速ければ貫通力が高くなります)
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