KS-23は少し複雑な事情があります。
機関砲(GSh-23)用として製造された銃身が品質の問題から採用されなかったため、代わりに低圧なショットガン用ライフルドバレルとして転用されKS-23が開発されました。
KS-23の口径はショットガンの口径規格には存在しない23mmであり、ショットガンとして販売するにはCIP規格のスペックに適合させる必要があるため、名目上「4ゲージ」と呼んでいます。
CIPの基準では4ゲージは23.35+0.70mm(公差含む)のため、厳密にはKS-23は4ゲージではありません。
ご存知の通り、ショットガンの口径は重さ1ポンドの鉛を分割した鉛玉の数によって決定され、単純に1ポンドの鉛を4等分した鉛玉の直径が4ゲージとなります。
しかし、ヨーロッパでは歴史的に4ゲージは23.75mm~24.25mm(0.935~0.955インチ)として扱われており、イギリスやアメリカでは6ゲージに相当します。
なぜ4ゲージがヨーロッパでこのように扱われているのかという理由については分かりません。
ただ、アメリカでも19世紀の大口径金属カートリッジショットガンでは現在とは異なるゲージが採用されていた例があります。
「KS-23は何口径?」と問われれば、答えは23mmになります。
また、現代のショットガンの口径の基準では6.278ゲージ(1/6.278ポンド)に相当します。