>レベルⅢとレベルⅣ
レベルが高くなるほど重く着用時の快適性(動きやすさ)が失われ、価格も高価になります。
法執行機関では7.62mmのAP弾に対応する必用は殆どないため、快適性やコストを重視しレベルIIIが多く利用されています。
また米軍(NATO軍)はNIJレベルを採用していませんが、ESAPIやXSAPIといった軍用プレートは7.62x51mmAP弾に対応するレベルIV相当です。
>チタン
ベトナム戦争やソ連のアフガニスタン侵攻でもチタンプレートが使用されていましたが、チタンは強度が高く軽量なものの、着弾時の一点集中の力に対して脆く、せん断強度が弱いためチタン単体ではボディーアーマーの素材として適していません。
また、複数発の着弾に対して弱く、停弾させたとしてもプレート裏側が剥離し皮膚を貫通するリスクもあります。
ソ連軍のチタンプレートは厚さ6.5mmで200メートルの距離から発射された7.62x39mmを防ぐ能力を持っていましたが、耐弾性能、重量、コスト等の問題から1985年に炭化ホウ素とアラミド繊維を利用したボディーアーマーに変更されています。
現在でもチタンを利用したレベルIIIのアーマープレートは製品化されていますが、これらはスチールと組み合わせた複合装甲となっています。