理想的なトリガープルの重さは用途やユーザーの好みによって異なるため正解はありません。
ガンメーカーは軽いトリガープルを設計することも可能ですが、そうしないのは理由があります。
射撃競技では1.5~3ポンド(約700g~1.4kg)を利用されることが多いですが、コンシールドキャリーでもこのように軽いトリガープルを好まれることもあります。
一方でリボルバーなどマニュアルセイフティの無いダブルアクショントリガーでは安全性や不発の少ない打撃力を考慮し10ポンド(約4.5kg)といった重いトリガープルも利用されます。
コンシールドキャリー用で重いトリガープルが利用されるのは誤射のリスクを軽減する安全性や、近距離での使用を想定しトリガープルの重さによる命中率低下の影響が少ないと判断されることが多いためです。
また同じトリガープルの重さでも、どのタイミングの重さかによってトリガーを引いた際の感覚が異なります。
引き始めから引き終わりまで一貫して重い場合があれば、引き始めは軽いが引き終わり(ブレイク)の直前に重くなる場合もあり、一概にトリガープルの重さの数値だけで判断できるものではなく、同じ重さでも構造によって引きやすさ(必要な力)が異なります。
私の個人的なトリガープルの重さの好みはモデルによって異なります。
グリップした際の指とトリガーの位置はグリップの大きさによって異なるため、大きめのグリップの場合は軽いトリガープルの方が好みという場合もあります。
ベレッタ92FSではSA時3.5ポンド(約1.6kg)がちょうど良いと感じますが、1911ピストルでチューンされたトリガーの場合は3~5ポンド(約1.4~2.3kg)の間であれば良いと感じます。
しかし、前述の通り重さだけで良し悪しを判断できるものではありません。