89式の不具合についてはわかりませんが、アサルトライフルなど大量に弾薬を消費する銃でカーボンなどの汚れによってファイアリングピンが前進した状態で固着し、ボルトが前進すると同時に撃発、または薬室内に弾薬が装填されている状態で次弾が装填され、次弾の先端と薬室内の弾薬のプライマーが衝突し撃発することがあります。
こうしたボルトの前進と同時に撃発することを「スラムファイア」と言いますが、スラムファイアには意図的に設計されたタイプと、事故で起こるタイプの二種類があります。
ファイアリングピンが固着して起こるスラムファイアはトリガーから指を離してもフルオート射撃が止まらなくなることがあり、比較的危険な事故です。
ピストルでも起こり得ることですが、通常は滅多に起こりません。
また厳密にはスラムファイアではありませんが、似た現象として何らかの不具合でスライドが前進すると同時にハンマーが落ちて撃発する事故があります。