ボルトアクション・ライフルではボルト操作でボルトを回転させてファイアリングピン(ストライカー)をコックしており、ボルトを60度回転させる3ラグより90度回転させる2ラグの方が少ない力でコックすることが可能になります。(ライフルによっては2ラグで70度回転のものもあります)
ボルトハンドルを持ち上げてコッキングする際にスプリングの抵抗でハンドルが重いと銃が動きやすくなるため、複数発を連続して速射する際に安定性が失われやすいという問題があります。
しかしハンドルのスムーズさはモデルによっても異なるため、一概にラグの数で決定されるものではありません。
その他、3ラグを3列にして9ラグにするなどラグの数が多いボルトも存在しますが、こうしたボルトは水が侵入して凍結するとボルトが動かなくなることがあります。しかし2ラグは凍結など悪環境にも強く、常にスムーズな開放が行えます。
・・・とは言え、ラグの数が多いとラグが欠損した場合でも事故が起こりにくい、レシーバーリング径を小さく設計できる、大口径スコープを使用できる、スコープをローマウントで搭載できるなどの利点もあり、どのラグの数でも一長一短があります。
また、2ラグは製造工程が少ないため製造コストが低いという利点がありました。
現代では技術の向上でマルチラグの製造が容易になりましたが、それでもラグの数が増えると工程は多くなります。