アメリカ合衆国の安価で亜鉛ダイキャスト製の拳銃を主に製造していたH&R(ハーリントンアンドリチャード)という会社の歴史はどれぐらい古いんでしょうか?
日中戦争に出征した人に地元の有力者の方がが自分の拳銃を貸したそうなんですが、その中にH&R社の製品(.22口径)があったそうなんです。それを知って安物とはいえ確か中国との大口取引を欲していたアメリカ合衆国とは揉めてたのに一体どうやって輸入したんだろうと思って質問させていただきます。
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ハーリントン&リチャードソン社(H&R)は1871年から1986年まで存在していたニューヨークの銃器メーカーです。
ギルバート・H・ハーリントンとウィリアム・A・リチャードソンによって創設されました。
H&Rは一度消滅しましたが、1991年にH&R 1871 LLCが創設され、その後マーリン・ファイアーアームズ社に買収されます。
しかしマーリン・ファイアーアームズはレミントン・アームズ・カンパニーに買収され、更にレミントン・アームズ・カンパニーはフリーダム・アームズに買収され現在に至ります。
H&R社はセルフイジェクティング・トップブレイク・リボルバーの製造で成功し、その他にシングルショット・ショットガンの評価が高く有名です。
安い銃を製造していただけのメーカーではなく、高精度競技用ピストルの他、リボルバー、サブマシンガン、ライフルなど、クオリティやバリエーションが豊かな、あらゆる銃器を製造していました。
第二次世界大戦ではM1ガーランドを製造していましたし、ベトナム戦争ではM16やH&K HK33のコピーであるT223も製造しています。
H&Rの製品は日中戦争以前から世界各地に流通していましたから、当時中国に存在するのも不思議ではないと思われます。
(戦後にはノリンコの一部門であるホークインダストリーズがH&Rのショットガンを製造していたこともあります)