減音効果を最大限に高めるには、発射後もスライドやボルトが閉鎖した状態を維持する必要があります。
スライドやボルトが開放されると、金属パーツが擦れ合う作動音をたてると同時に、エジェクションポートから漏れるガスが空気を振動させてノイズになります。
サプレッサーを使用すると銃口方向にガスが抜けにくくなるため、吹き戻されたガスがエジェクションポートから排出されやすくなります。
エジェクションポートから漏れるガスの量はサプレッサーの容積やバッファー等の性能によって異なりますが、閉鎖状態を維持することでノイズの元となるガス漏れを最小限に抑えることが可能です。
初期のMark23ではスライドロック機能が備わっており、トリガーガード内のスイッチ操作でスライドをロックし、一発ずつ発射することで高い減音効果が得られていましたが、連射できないというデメリットがあるため、後に連射可能なタイプに変更されています。
ライフルの場合はターゲットまで距離が離れているためボルトアクションでも問題ありませんが、ピストルのように近距離の場合は初弾をミスして次弾の発射に手間取ると命取りになりかねませんから、近距離戦闘においては最大の静音性よりも連射性の方が重視される傾向があります。