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フロントガラスを貫通する弾の法則

車のフロントガラス越しにハンドガンを撃った際、貫通した弾は近距離であればある程度のストッピングパワーを維持しますが、命中率は悪化します。

フロントガラスは構造上、割れても細かく飛び散らないように樹脂とガラスの積層構造(ラミネートガラス)となっているため、初弾貫通後は穴を残して形状を維持し、次弾も影響を受けます。

では、初弾と次弾ではどれぐらい命中率に差が出るのでしょうか?

Youtubeチャンネルの5.11Tacticalは、車内からピストル(S&W M&Pシールド)を45度の角度(正面右側)に向かって発射しテストしました。

 

Kyle Lamb – Shooting Through a Windshield

 

Photo via 5.11 Tactical

Photo via 5.11 Tactical

車内からターゲットの中央(胸部)を狙って撃った結果、初弾は狙点より上(首の右側)に命中し、次弾以降は下に命中しました。

初弾が上に命中する理由は、弾がガラス面に衝突する際の角度の影響によるものです。

弾は後部に重心があるため簡単に向きを変えやすい特性があり、ガラスの抵抗を受けながら上方へ力が加わることで狙った場所より上へ命中します。

 

一方、次弾以降は初弾で周囲が脆くなったガラスを貫通するため抵抗が少なく、角度の変化は初弾ほどではありません。

しかし、次弾以降も弾が接触するガラスの状態は一定ではないため、ガラス面の影響を受けて集弾率が悪くなることがあります。

 

Shooting through the windshield

 

YoutubeチャンネルのTeam ITIも同じく、車内から車外に向け射撃しテストしました。

Photo via Team ITI

Photo via Team ITI

結果は同じく初弾が上へ命中し、次弾以降はほぼ狙った場所に命中しました。

 

Bullet deflection through the windshield
Photo via TC InVA

Photo via TC InVA

YoutubeチャンネルのTC InVAが行った実射テストでも胸部を狙って顔に命中です。

 

これらの実射テストは、いずれも車内から車外へ向けて射撃した場合です。

しかし、車外から車内に向けてフロントガラスを貫通させると結果は逆となり、初弾は狙った場所より下へ命中します。

 

 

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まとめ

乗用車のフロントガラスのように角度の強いガラス面は弾道に与える影響が大きくなりますが、バスやトラックのような垂直に近いフロントガラスを正面から撃てば、このような変化は殆どありません。

フロントガラスを貫通させる際に注意したいのは、ホローポイント弾を使用した場合、フロントガラス貫通と同時に弾頭の穴がガラスで塞がってしまい、ターゲットに命中しても弾頭が展開されずに貫通力が高くなることがあります。車外から車内へ向けて射撃した際に貫通力が向上すると、運転席のターゲットを狙っても貫通弾が後部座席まで到達するケースがあり、二次被害のリスクがあります。

フロントガラス越しの射撃は本来のストッピングパワーが得られないことや、命中率が悪化するデメリットがあり、あくまで緊急時のみ利用できる射撃法でしょう。