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SIG SAUER P226の操作方法について

  • このトピックには3件の返信、2人の参加者があり、最後にポルポルにより7年、 5ヶ月前に更新されました。
4件の投稿を表示中 - 1 - 4件目 (全4件中)
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  • #36848
    Mr.Smith
    ゲスト

    皆さん、お久しぶりでございます。また「Gun Professionals 2016年2月号」の記事に関する質問です。先日この本を読み直していたら、気になる言葉がありました。それは以前に別のトピックで紹介した「PISTOL&REVOLVER for POLICE OFFICERS U.S.ポリスオフィサーの選択」という記事の中で、ガバメントユーザーでアーケディアPDのサージェント、ジェイソン・デイビス氏の記事の一文で、「以前うちのPDで採用したことがあるSIG SAUER P226は操作方法が難しく、かといってグロックはその単純さゆえに事故が起きやすい。だから結果、うちのPDの制式拳銃が1911になったんだ。」と言っていました。
    確かに別の雑誌でも、「SIG SAUER P226は高価格で高性能だが、その操作に関しては、熟練していないと扱いにくい。」と書いてありました。自分でも、SIG SAUER P226の操作方法は、いまだによく分からないところがあります。教えていただけると幸いです。
    また予断ですが、1987年9月と1988年1月・2月に一件ずつ、アメリカ海軍で合計3件発生したベレッタM9ピストルの「スライドが破損して破損部分が射手の顔面に当たる」という事故以降、アメリカ海軍特殊部隊(Navy SEALs)では、SIG SAUER P226シリーズをMK24として採用していると知ったのですが、アメリカ海軍の例で見てみると、拳銃射撃の訓練の時間が十分に取れる特殊部隊では、SIG SAUER P226、SIG SAUER P228を採用しており、拳銃を重要視しない一般の歩兵部隊では、ベレッタM9ピストルを採用しているようなので、やはり各訓練時間も十分に取れる特殊部隊では、操作が複雑でも高性能なSIGを使い、一般の歩兵部隊では、操作が単純で信頼性に優れるメジャーなM9を使うというようになっているのでしょうか?その点も含め、詳細なご回答よろしくお願いいたします。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%BF_92←ベレッタ92
    https://ja.wikipedia.org/wiki/SIG_SAUER_P226←SIG SAUER P226

    #36850
    ポルポル
    キーマスター

    当該記事を確認していないのですが、「操作方法が難しいから1911にした」というのは、採用の理由としては本末転倒ですね。
    「コストと時間が掛かるトレーニングなんてしたくない」、「新しい銃の操作方法を覚えるより昔から慣れ親しんだ銃の方が楽」という本音が透けて見えます。P226は一度覚えてしまえば簡単です。アメリカの警察に質の悪い警官が多いのは、教育やトレーニングが不足している状況が少なからず影響を与えていると思います。
    そもそも、本当に熟練が必要なのは.45ACPの1911の方で、9mmのP226の方が初心者にとっても扱いやすい銃なので、話が逆です。

    ですが、アメリカでは各警察署が独自に決定権と権限を持ち、それぞれ署によって方針や考え方が異なるので、記事内のオフィサーの考え方がアメリカの警察の総意ではないということは踏まえておきたいところです。

    SEALSがP226を使い始めて30年ほど経ちますが、ご存知の通り最近になってグロック19に変更することとなりました。
    他の組織と異なってSEALSが特殊なのは、採用している銃器の種類が多く、良い製品はとりあえず採用して、他に良い製品があれば変更するという切り替えの早さがあると思います。

    一般的に軍や警察では体格やスキルの違う不特定多数が使用できるピストルを選定しますが、SEALSは銃のスキルに長けており前提が異なります。特に彼らは孤立無援な地域で活動することもあるので、パーツが破損しても発射可能な状態を維持できるピストルを探す傾向があるようです。それぞれ想定している状況が異なるので、「SEALSが銃Aを採用したから銃Bは性能が悪い」と判断するのは間違いでしょう。それぞれ想定する環境や状況も異なります。

    また、採用に至るまでには性能だけでなく、コストの問題や政治的判断が入ることもあるので、採用の理由は一つではなく、総合的な評価の結果で決定されています。
    我々一般人には分からない部分も多いので、何かが新規採用されるとネットの議論は白熱しますね。
    ただ、今回のグロック19に変更した件は、P226と比較すれば破損や水に強く軽量コンパクトという長所は理解しやすいと思います。

    #36900
    Mr.Smith
    ゲスト

    ポルさん、ご回答ありがとうございます。ここ2,3週間ほど、色々と忙しく、体調を崩して学校を休んでいたりしたので、しばらく返信する事ができませんでした。こちらの都合により返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。
    自分もあの記事の一文を初めて読んだ時には、思わず首を傾げてしまいました。
    しかし、この前ようやく、あの記事の一文でジェイソン・デイビス氏が言いたい事がよく分かりました。前回、このトピックを作成した際のコメントで、あまりにも記事の一文を簡略化して書いていたので、改めて記事どおりにありのままに書きたいと思います。
    (以下、Gun Professionals 2016年2月号「PISTOL&REVOLVER for POLICE OFFICERS U.S.ポリスオフィサーの選択」より抜粋)
    「ああ、ピストルとリボルバー、どちらもしっかりと役割があるだろうな。ただ、ポリスのデューティガンとして考えた場合、リボルバーにはもうスペースは無いだろうね。その理由は、主に犯罪の凶悪化に伴って、犯罪者側の重武装化も進んでいる、という現実がある。相手がハイキャパシティオートで武装しているのに、こちらが6連発では、これは勝負にならないからね。リボルバーの長所である、威力の高さ、操作のシンプルさ、信頼性の高さ、といった部分が、現代のテクノロジーによってピストルにも備わってきている。私はインストラクターだから、教える側からの話をしよう。例えばリボルバーは、操作は簡単で装填してあれば、後は狙ってダブルアクショントリガーを引くだけだ。後はいかに上手くトリガーを引くか、練習を積めばいい。ところが以前うちのPDで採用したことのあるSIG P-226ならどうだ。先ずガンの操作を頭に叩き込まなくてはならない。初弾はダブルアクションで、次からはシングルとなる、デコッキングレバーの使い方、ジャムが起きたらいかに処理するか、と沢山ある。ポリスオフィサーは全員がガン好きというわけではないから、中には混乱してしまう者も出てくる。
     こういう問題をクリアしてくれたのがグロックだ。セイフティは無い。抜いたら、トリガーを引くだけ。しかし、このシンプルさは逆の問題もはらんでいる。事故や暴発の割合が増えてしまう。ストレス下の人間は、思いもよらないことをするからね。ホルスターから抜く際に、自分の足を撃ってしまった。驚いた拍子にトリガーを引いてしまい、同僚を撃ってしまった。マガジンは抜いたが、チャンバーに残っていた弾で、隣にいた人を撃ってしまった。もうありとあらゆることが起きるんだ。
     これはもう訓練で補っていくしかない問題だからね。
     その点、アーケディアPDでは少数精鋭をそろえて対処している。その結果、ウチの制式ピストルが1911になったんだ。1911を制式銃にするというのは、かなりのリスクといえる。オペレーターは、とにかく1911の操作に習熟している必要があるからね。セイフティの重要性も高いし、トリガープルは軽くて短い。それでも我々の考えでは、45ACPの有効性は、その苦労を補って余りあると考えている。ポリスシュートアウトの80%以上は10ヤード(約9m)以内で起きており、5発以内で決着が付いている。近距離での撃ち易さと、高い威力、これを優先すると1911.45ACP口径、という結果になる。勿論例外もある。手の大きさや、リコイルが大きすぎるというオフィサーもいるからね。だからウチのPDでは、グロックも制式認定をしている。」
    (以上、Gun Professionals 2016年2月号「PISTOL&REVOLVER for POLICE OFFICERS U.S.ポリスオフィサーの選択」より抜粋)
    ここまでかなり長くなってしまいましたが、彼の言いたいことは、「ダブルアクションリボルバーの操作は簡単だが、それに比べてSIG P-226は操作に慣れないと扱いにくく、その点グロックは操作は単純だが、トレーニングをしないと事故や暴発が起こってしまう。その中間の銃として、構造上かなりのリスクがあるが、それに慣れるための苦労を補うほどの撃ち易さと威力を併せ持っている1911が制式銃になった。だが一応、手の大きさやリコイルで問題があるという人向けにグロックも制式銃にしている。」ということでしょう。ここは人によって、この考えが正しいと思う人と、この考えが間違っていると思う人に分かれるので、それはしょうがない事だと思います。
    まあ確かに、ポルさんの仰る通り、アメリカの警察で質の悪い警官が多いという事については同感です。単純な構造のグロックを扱う時に事故や暴発が起こるのだって、ホルスターから抜く時にトリガーガードの中に指を入れていたり、不用意にトリガーを引いてしまったり、銃の安全確認を怠っていたりするからです。これは常日頃の教育やトレーニング不足の何物でもありません。これはLASDのスミス&ウェッソンM&Pの件についてもそうです。
    ただグロックは、銃そのものの性能は優秀ですが、生産ラインの管理がしっかりできていないために、銃の個体ごとの精度にばらつきがあり、質の悪い個体が民間市場にも司法機関にも出回っているという事実から考えると、警官個人の技術だけの問題でない事だけは理解しておいたほうがよさそうですね。そんな当たり外れのある銃を、アメリカ合衆国の権益や利益を確保・維持するために極秘で活動するNavy SEALsが採用していいのかと思ったりもするのですが、そこの所はどうなのでしょうか?是非教えてください。
    ここまでかなりの長文となってしまい、相当読みにくいとは思いますが、ぜひともまた知恵をお貸しください。よろしくお願いいたします。改めて、長文失礼いたしました。

    #36908
    ポルポル
    キーマスター

    詳細情報ありがとうございます。

    私の読解力が無いのかもしれませんが、つまり「少数精鋭ではなかった昔のウチのPD(アーケディアPD)ではP226を採用して混乱したが、現在は少数精鋭なので1911でも問題なく運用可能」ということでしょうか?
    そうだとすれば1911の選択は理解できますし、P226で混乱した結果の対処として1911に変更したわけではないということですね。

    >近距離での撃ち易さと、高い威力、これを優先すると1911.45ACP口径、という結果になる。

    これはFBIが科学的に否定していますし、私もFBIの分析を支持します。

    近距離の撃ち易さを優先した結果が.45ACPという説明も、ちょっと意味が分かりません。.45ACPはドロップが大きいので中距離以上は命中させずらいという説明なら理解できますが・・・。

    >ポリスオフィサーは全員がガン好きというわけではないから、中には混乱してしまう者も出てくる。

    こういう話は以前からよく耳にするのですが、正直、警察に向いていないので転職した方が良いのではと思ったりします。原因がトレーニング不足であれば制度の問題ですし、トレーニングした結果がこれであれば個人として適正がないということでしょう。

    >だからウチのPDでは、グロックも制式認定をしている。

    正しい判断だと思います。

    >当たり外れのある銃

    グロックは人気がありユーザー数が圧倒的に多いので、その分不具合の報告も多いのですが、他のメーカーの同クラスのピストルと比較して不良率が多いといえるのか疑問です。
    確かにGen4が登場した当初はリコイルスプリング等に不具合の報告がありましたが、グロック社はそれを放置しませんでしたし、現在は大きな問題とはなっていないと思います。
    もし個体差で不具合があったとしても、それはトレーニング中に発見できますから問題ないのではないでしょうか。

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