概ねご指摘の通りだと思われます。
ベトナム戦争当時、水没後のM16A1で銃身へのダメージが問題となっていました。
これはM16A1の銃身が細く耐圧性能が低かったこと、高速弾を使用していたこと、小口径であるため大口径よりも排水に時間が掛かることなどが原因です。
銃身内で弾頭が加速中はガスも高速で進んでおり、途中で抵抗により弾頭が減速すると後続のガスが弾頭底面に衝突することで圧力が上昇し、弾頭が減速した付近でリング状の膨らみや亀裂が発生します。
こうした現象は銃身の肉厚が薄いショットガンで起こりやすいですが、ライフルでは小口径高速弾で起こりやすい傾向があります。
M16A1と比較すると現代のライフルバレルは強度が高いため、当時ほどの問題はありませんが、それでも銃身に負荷が掛かることは変わりません。
そのため現在の米軍でも水没後は銃口を下げて排水するよう指導されています。
米軍では1968年ごろから水没後のダメージに対処し始めたようで、ベトナム戦争当時の陸軍教育ビデオにも排水手順が紹介されています。
関連記事:
銃は水に浸かっても撃てますか?
銃口に指を入れて撃つとどうなる?