PR

装薬(パウダー)の温度について

  • このトピックには1件の返信、2人の参加者があり、最後にポルポルにより2年、 2ヶ月前に更新されました。
2件の投稿を表示中 - 1 - 2件目 (全2件中)
  • 投稿者
    投稿
  • #96861
    ジャガー
    ゲスト

    弾薬の装薬(パウダー)の温度によって、初速や弾道に影響が出たりする事はあるんでしょうか?

    #96865
    ポルポル
    キーマスター

    装薬の温度が高いと燃焼速度が速くなるため弾速が向上します。
    一方、温度が低いと燃焼速度が遅くなり弾速が低下します。

    装薬の種類にはニトロセルロースを使用するシングルベースパウダーと、ニトロセルロースにニトログリセリンを追加したダブルベースパウダーが存在します。
    どちらも温度変化の影響を受けますが、特にニトログリセリンは温度変化による影響を受けやすい特徴があります。

    どれぐらい弾速に影響するかは装薬の製品によって異なるため一概に言えませんが、概ねシングルベースパウダーは温度が1度下がると弾速が0.5~1fps低下し、ダブルベースパウダーでは1度下がると1.5~2fps低下します。

    現在では燃焼抑制剤のコーティングなど装薬製造技術の向上によって温度変化による影響は少なくなっていますが、昔は大きな差として現れていました。
    極寒地域のハンターは冬に獲物を倒しにくいのは獲物の厚い冬毛が原因と考えていましたが、実際は弾速が低下していたという話があります。
    ショットガンは気温変化の影響を受けやすいダブルベースパウダーが使用されるため、冬のショットガンはパフォーマンスが低下しやすいと言えます。

    また温度変化による装薬が受ける影響以外にも、気温が低いほど空気抵抗が大きくなるため、これも弾速と弾道に影響します。
    近距離射撃では無視できる差ですが、長距離射撃など精密射撃時には無視できないため、弾道計算には気温を考慮する必用があります。

    関連記事:弾薬の構造:銃弾はどんな構造でどうやって発射されるのか?

2件の投稿を表示中 - 1 - 2件目 (全2件中)
  • フォーラム「実銃フォーラム(過去ログ)」には新規投稿および返信を追加できません。
この記事をシェアする